入社して数カ月で無断欠勤…大阪の実家に帰る

努力は裏切らないものだと思っていたので、誰よりも早くサロンにきて、誰よりも遅くまで残って練習し、休日も関係なしに練習しまくりました。サロンワーク中も、誰よりも仕事をしたいと思い、気合を入れていたのですが、それが空回りしちゃいまして。

というのも僕、同期の仕事も奪い取るくらいハングリーだったので、みんなに迷惑をかけていたし、微妙な空気をつくってしまっていたんですよ。同期から「仕事を奪われた」と思われていたと思います。みやちさんからも、「大丈夫？みんなと上手くやれてる？」みたいに声をかけられたりして。尖りすぎていたんですよね。

上京して新しい環境で、気合が入りすぎて周りが全然見えなくなるくらいやっていたので、入社して数カ月後にプツッと意識が飛んでしまいました。気づいたら新幹線に乗って、大阪の実家に帰っていた。つまりバックれちゃったんです。

美容師はカッコいい、楽しいというイメージを持っていたけれど、最初は厳しく自分を追い込む必要があるし、技術だって簡単なわけじゃない。それをわかった上で、めちゃくちゃ頑張っていたけれど、どこかで無理していたんだと思います。

大阪に帰ってからはサロンからのLINEにも返信せず、家にこもっていました。けれど、みやちさんから、僕の母親に事情を説明してもらい、「一度、事務所で話そう」ということに。

もう僕はダメだと思っていましたが、みやちさんは「本当だったらクビだぞ？」と言いながら、僕を受け入れてくれました。僕は感極まって泣いて「すみませんでした！百倍頑張ります」と。その後、みんなの前で話すのが気まずくて、吐きそうになりながら謝罪して、なんとかやり直すことができたんです。何も言わずにバックれた男をもう一度迎えてくれるなんて、SHACHU以外じゃありえないと思います。

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