デビュー月に売上250万円突破したのは、sandのみんなのおかげ - sand S Ginza/中 至紋さん U29次世代美容師-
デビューする前から売れっ子のスピードを身につけていた
一度、僕が正面とサイドと背後をわかりやすく伝えるために動画を撮って「動くヘアカタログ」を投稿したことがあったんです。そのときの反響がかなり大きくて。みんなが参考にして一斉に「動くヘアカタログ」をつくり出したんですが、その貪欲さもいいなぁと思いました。
ちなみに、sandに入ったときは、イチから学び直したいと思い、アシスタントからスタートしました。前のサロンではジュニアスタイリストでしたが、「もう一度、ゼロから学び直すチャンスはこれが最後」と思ったからです。実際、シャンプーから何から新しい発見がありましたし、あらためて前のサロンで学んだ技術が確かなものだったとも感じました。入社から9カ月間、もう一度基礎を固めることができましたし、Instagramで集客できる体制が整っていたから、デビュー初月から売上250万円を達成できたのだと思います。
それに僕は、速く丁寧に切る力をつけるために、モデルさんを切っているときから時間を測っていました。時間を測り、目標タイムに近づける努力をすることによって、仕事のスピードと質が上がります。これはすべての技術に通じるので、アシスタントに教えるときにも使っている上達法です。
僕がキラキラ輝いていることが恩返しになると信じている
スタイリストデビューからいい感じのスタートを切ることができました。実は、リクエストQ JナビDAILYに載るという目標も持っていて、こうして実現できたことも嬉しく思っています。神戸で働いていたころ、毎朝電車の中で成功している美容師さんの考え方など触れて、参考になったことを自分に落とし込み、後輩に伝えたりしていたんですよ。だから一つの夢が叶った感覚ですね。
まだまだほかにもやりたいことはたくさんあります。東京に来てから、知り合いの美容師さんも増えてきたので共同で勉強会をしたり、セミナーをしたりしてみたいです。それぞれの得意技を持ち寄って教え合うことで、たくさんの学びを得られると思うし、そこで学んだことを後輩に伝えていきたいんですよ。そして、ゆくゆくは、オリジナティを持った後輩がたくさん育ってくれたら嬉しい。僕よりキラキラしている後輩がいっぱいいますから、この先のことを考えるとワクワクします。
とにかく僕は銀座で、sandの中(なか)という名前をもらって、美容師として仕事をしていること自体が幸せで、楽しくて仕方がありません。家族に恩返しすることを目標にしてやってきましたが、お客さまに寄り添い、後輩を育て、毎日充実して過ごしていることを報告することが、1番の恩返しになるのかなと思っています。
- プロフィール
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sand S Ginza スタイリスト
中 至紋(なか しもん)
香川県出身。ヴェールルージュ美容専門学校卒業後、神戸市内のサロンに勤務。2019年にsandに入社。2020年8月にスタイリストデビューし初月売上250万円を記録。生え癖があっておさまらない襟足を、シュッとおさめる襟足改善カット。絶壁補正や、骨格に似合わせる美しいシルエットショートなどを得意としている。
(文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)