落ちこぼれ中学生が”圧倒的”に人と向き合う“ハッピーソウルマン”になるまでの話 -GOALD/ハイスタイリスト 今井崎 知希さん U29次世代美容師-
次世代美容師として注目される「U29美容師」のサクセスストーリーから、成長のヒントを「美容師のタマゴ」へお届けする企画「U29次世代美容師」。第54回目は、GOALDのハッピーソウルマンこと、ハイスタイリストの今井崎 知希(イマイザキ トモキ)さんです。
超有名美容師、中村トメ吉さんの愛弟子として知られる今井崎さんは、お客さまと本気で向き合う姿勢と圧倒的な気遣いでアシスタント時代から多数の指名を集めるなど、規格外の成長を遂げてきた逸材です。しかしながら、中学時代は「落ちこぼれ」と言われることもある問題児だったのだとか。どんな経験が今井崎さんを変え、関わる人を幸せにする「ハッピーソウルマン」に変えたのでしょうか。人として大切にしたいことを気づかせてくれるインタビューです。
担任の先生が愛を注いでくれたおかげで、僕は変われた
中学生のころ、僕は問題児でいろいろな人に心配をかけていました。家庭環境も複雑で、一度、母と縁を切ったこともあります。家出をして友達の家の世話になったこともありました。
中学2年生から3年生に上がるときも、先生たちの間で誰が今井崎を担当するのかと話題になっていたそうです。でも中学3年生の担任の先生は、落ちこぼれだった僕に愛を注いでくれました。僕と母の関係をよくするために、僕の知らないところで母や父と連絡して、僕に対してどんなことを考えているのか聞いたり、家族の間に立ってくれたりしたんです。ときには夜遅くまで電話で話を聞いてくれて、教師の立場を超えて、本気で僕や家族のことを思いやってくれました。先生と出会ったことで、僕は生まれ変わったんです。
僕も将来は自分と同じような子たちに愛を注ぐために、先生になりたいと思いました。でも僕はアホすぎて、先生になれないなと。というのも、高校受験のとき、願書を出した高校に辿り着けなくて先生に助けてもらうくらいだったんですよ。両親に負担をかけたくないし、自分で学費を稼ぎながら学校に通うほうが自分に合っていると思い、先生の勧める定時制高校に進むことにしました。
美容師になろうと思ったのは、中学3年生くらいのころ。髪を切ってもらったときに、美容師さんがキラキラ輝いているように見えたんです。僕は先生のようにはなれないけれど、美容師の仕事には興味があるし、美容師になれば一対一で魂を込めてお客さんと話すことができる。美容師になって、これまで自分に愛を注いでくれた人たちに、恩返しをしたいと思うようになりました。
>旗に自分の名前を書いて「全国にこの名を轟かせます!」と宣言