サロンワークもInstagramも独りよがりを止めたら、流れが変わった -Roamer タカハシ コウヘイさん U29次世代美容師-

売上低迷し、クレームで落ち込み…眠れない夜を乗り越えて

 

 

スタイリストデビューまであと少しというところで、僕はサロンを辞めました。少しでも早くデビューしたいと考えたからです。オーナーのメインアシスタントにつくという最終課題があるのですが、その順番待ちで時間が空いてしまったんですよ。

 

そんなとき、先輩の福田が、前職のTHEATERの立ち上げに参画すると聞き、自分も追いかけていきました。そして、THEATER入社後にスタイリストデビュー。ところが、最初はまったく売上が上がりませんでした。

 

それどころか、「思っていたのと違う!」とクレームをいただくことも少なくなく…。売上は20万から50万円いかないくらいで、苦しかったですね。楽観的な自分らしくないのですが、眠れない日もありました。振り返れば、技術も未熟だし、接客も自分の考えを主張しすぎだし、売れない理由があったんですよね。

 

THEATERの新ブランドであるknot(ノット)を福田と贄田(にえだ)と一緒に任されたタイミングで、Instagramの打ち出しを試行錯誤したら流れが変わりました。具体的には、自分のこだわりを抑えて「分かりやすく便利」にしたことです。

 

 

 

たとえば、ショートスタイルなら横から見たシルエットが大切なので、そこにフォーカスし、テキストで解説を入れる、とか。どんな意図でつくったデザインなのか、または何をどうすることによってかわいく見えるのか、説得力のある情報発信を心がけるようにしたんです。

 

代表たちと一緒に「思いやり世界一」のサロンをつくる!

 

 

knotで経験を積んだのち、福田が立ち上げたRoamerで働くことになりました。THEATERとknotは勢いのある成長企業で、どんどんと店舗を拡大しています。スピード感があるし、人も育っています。それは、それで本当に素晴らしいです。

 

でも、僕たちには新しい環境で、徹底的にこだわってやりたいことがあります。それは「思いやり世界一のサロンをつくること」。まだまだ理想のサロンにはほど遠いですが、目指すゴールに迷いはありません。

 

 

個人的には、これまでの顧客さまに加え、新規のお客さまも少しずつ増えて、順調に売上が伸びています。情報発信もInstagramだけではなく、YouTubeを活用したりなど、いろいろなカタチで行っていきたいです。もちろん、お客さまをしっかりとつかむ技術を磨き、お客さまにできるだけ長く寄り添い続けます。

 

サロン経営にも興味があります。今の場所で足場を固めて、10年くらいかけてRoamerが5店舗くらいになればいいなと。そのためには、人の力が不可欠なので、教育の部分にもしっかり関わっていきたい。

 

昔のようにデビューに時間がかかると人が定着しないですし、一方でデビューが早すぎるのも不安だと思うので、うまくフォローしていければと考えています。もちろん、今は自分もまだまだの状態なので、手本になれるように張り切っていきたいですね。

 

 

プロフィール
Roamer
トップスタイリスト/タカハシ コウヘイ

埼玉県行田市出身。原宿ベルエポック美容専門学校を卒業後、都内有名サロンでのアシスタント経験を積んだのち、THEATERと系列店knotでスタイリスト経験を積み、Roamerに入社。おうちでも再現しやすいボブ、ショートを強みとしている。シンプルでわかりやすいInstagramが人気で、フォロワー増加中。

 

 

(取材/外山 武史・撮影/菊池 麻美)

 

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