SNSブランディングを武器に、サロンの歴史を塗り替えていく -Of HAIR 高橋 英昇さん U29次世代美容師-
デビュー前から「切ってもらえないですか?」とInstagramに問い合わせ
4年目の3月に4種類のカット(ロング・ミディアム・ショート・刈り上げ)の試験のうち1つ(ロング)に合格しました。そのタイミングで会社に相談して、ジュニアスタイリストとして、お客さまの髪を切らせてもらえるようにしてもらったんです。というのも、アシスタント時代からInstagramのフォロワーは1万人くらいいて、1日に2、3件「切ってもらえますか?」という問い合わせをもらっていたんですよ。
それまでモデルさんには材料費だけいただいていたんですが「料金上がっちゃうけどいいですか?」と聞いたら、何割かはお客さまになってくれました。そうして、ネット予約ができる環境を整えて、デビュー前にマンツーマンでのサロンワークをスタートしたんです。アシスタント時代の最高の売上げは83万円くらいでした。
それから半年くらいして、すべてのカット試験をクリアしてデビュー。デビューしてから2年と少し経ちました。最高売上げは450万円。そのほとんどがInstagramをきっかけで僕のことを知ってくれたお客さまです。
Instagramのフォロワーが増えたきっかけはいくつかあります。コツコツ作品をアップするのはもちろん、施術でどう変わったのか知ってもらうためにビフォーアフター形式で紹介することにしたんです。
前髪に徹底的にこだわり、Instagramのフォロワー倍増
前髪と顔周りの表現へのこだわりを、丁寧に伝えるようにしたこともフォロワー増加につながっています。特に前髪はお顔の印象を変えるし、こだわりを持っている女性も多いです。だから、髪と顔周りの印象の変化を解説しています。これはブリンクのオーナー兼井遼さんを参考にしました。ちなみに、兼井さんとは専門学校の同級生。あんまり絡みはなかったのですが、自分から飲みに誘っていろいろと教えてもらったんですよ。
今では、Instagramのフォロワーは7万5000人を超えました。サロン内で前髪カット指名数1位を獲得したり、顔周りを整えて小顔に見せる「小顔矯正フェザーバング」を考案したりすることで、前髪の扱いが得意な美容師というセルフブランディングをしています。
ありがたいことに今はたくさんのお客さまに恵まれています。一人ひとりのお客さまとの時間をしっかりとりたいので、指名予約のみの対応にさせてもらいました。というのも、売上げを重視しすぎると、接客にムラが出てしまうからです。
たとえば、同時に来店をされたら絶対に待ち時間が発生してしまいますし、仮に15分ずらしてもどこかで待たせることになってしまいます。僕はそれは嫌だなと。まだ僕の技術が十分ではなかった時代に、モデルになってくれて、お客さまとしてもきてくれるかたを大切にしたいんですよ。
今の僕があるのはお客さまのおかげです。一人ひとりのお客さまとの時間を充実させながら、楽しく仕事をしていきたいですね。
- プロフィール
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Of HAIR GINZA
ディレクター 高橋 英昇(たかはしえいしょう)
東京都福生市出身。サッカーの強豪校、東久留米総合高等学校を経て国際文化理容美容専門学校国分寺校に入学。卒業後、Of HAIRに入社。Instagramを駆使した集客が得意。社内のInstagram部に所属。アシスタント時代から入客し、月83万円到達、スタイリストデビュー月130万円、スタイリスト2年目で450万円突破。Of HAIR史上最速でディレクターに昇格。
(取材/外山 武史・撮影/菊池 麻美)
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