デビュー前に自分の武器をつくる! 作品づくりに没頭し日本武道館へ -FILMS 小俣恭平さん U29次世代美容師-
DAインスパイアでの失敗が負けん気に火をつけた
FILMSに入ってからは、とにかく早く技術を身につけてデビューしたいと思っていましたね。作品撮りを本格的に始めたのは、何か一つ自分の武器を持った上で、デビューしたいと考えたから。そんななか、2018年11月のDAインスパイアに出場させてもらえることに。DAインスパイアが大きな大会であることも知らず、舐めていたわけではありませんが、まったく努力が足りずに惨敗しました。
コンテストに臨む姿勢や、出場する人たちのモチベーションの高さに感心したし、自分の至らなさを申し訳ないと思いましたね。ただし、その経験があったから、次のコンテストでは必ず結果を出すと決心することができたんです。
ナプラドリームプラス2019では、DAインスパイアのときに「もっとこうすればよかった」と反省したことを全て反映しました。たとえば、衣装を選びに迷って時間がなくなってしまったので、まずは寝ている以外の時間をすべて使って、スマホや雑誌でファッションに関する情報を集めていたんですよ。
その上で、協力してくれるモデルさんにしか似合わないデザインを突き詰めて考えました。目がすごく魅力的な人なら、それを活かすヘアスタイルにしようとか、明るくて元気な人だったらそのテンションにあう衣装を用意したりとか。自分がいいと思ったヘアデザインや衣装を選ぶより、モデルさんの魅力を引き出し、なおかつ誰とも被らない作品づくりにシフトしたんです。
最年少グランプリを目指して日本武道館ステージへ!
ナプラドリームプラス2019ではフォト審査を突破し、武道館で行われる最終審査に進むことができました。サロンやモデルさんをはじめ、周りの人たちの協力がなければできなかったことだと思っています。モデルさんはほかの美容師さんからの誘いもあったそうなのですが、全部断って僕の作品撮りに協力してくれました。美容師としての経験はまだまだですが、ひたむきな姿勢を買ってくれたのかもしれません。
武道館では、最年少日本一を目指して臨みました。モデルさんの魅力を引き出しつつ、審査の傾向も読んで、ヘアデザインと衣装を考えて…ベストを尽くしましたが、グランプリはならず。それでも若い感性が通用することがわかりました。
もちろん、これから先も作品づくりは続けていきます。メイクでもアレンジでもなんでもそうだと思いますが、それを続けている人たちはしっかりと自分の武器にしています。僕も定期的に発表を続けていきたいと考えています。それが、自分の武器になると信じて。
- プロフィール
-
FILMS
アシスタント/小俣恭平(おまたきょうへい)さん
栃木県出身。日本美容専門学校卒業。カンボジアなどで海外美容ボランティアを経験。都内有名店で1年半働いたのち、FILMSのオープニングスタッフに。忙しいサロンワークと並行して作品づくりにも没頭し、アシスタントにも関わらずヘアコンテストに出場。ナプラドリームプラス2019では、フォト審査を突破し武道館に進出した。
(取材/外山 武史・撮影/菊池 麻美)