後輩に売上を抜かれた…!! 体験したことのない悔しさがブレイクのきっかけに -AFLOAT WORLD 長谷川裕二さん U29次世代美容師-

ガムシャラにカリキュラムをこなし、4年目の先輩にも追いつく

 

 

AFLOATに入ってからは、朝6時から先輩に練習に付き合ってもらったりしていました。AFLOATの先輩たちは、やる気のある後輩には優しいんですよ。でも、僕はいきなりシャンプーの試験でつまずきました。当時は、その原因がまったくわからなかったのですが、今振り返るとシャンプーされる人に合わせた力加減を、できていなかったからだと思います。

 

強めのシャンプーが好きな先輩がいれば、弱めが好きな先輩もいるのに、僕は「もっと強く」と言われたら誰にでも強くしていました。ようは、試験を担当する先輩の好みに力加減をすることができていなかったんです。要領がよくなかったんですよね。

 

 

シャンプーやご案内の試験にクリアしてからは、いよいよ僕の美容師人生が始まる気がして、練習に没頭しました。朝5時半からサロンに行き、最初の3日でカラーの試験に合格。その後もブローやパーマなど順調にクリアし、自分より4年前に入社した先輩にも追いつきました。これはやはり学生時代から練習を積み重ねたおかげだと思います。この時期に、「長谷川は練習するやつなんだ」と、先輩たちに印象付けられたのも大きかったですね。

 

「技術よりも大事なことがあるだろう」今も忘れぬ恩人の教え

 

 

結果的にスタイリストデビューまでは5年かかりました。僕の恩人であり、AFLOAT D’Lの店長を務める裕二朗のアシスタントについたことが理由です。僕は、裕二朗からよくこんなことを言われました。

 

「カラーのチェックに受かっているかもしれないが、刷毛のタッチが下手でお客さまに迷惑をかけているから、まだ認められない。自分のために練習するのもいいが、お客さまのためにもっとできることがあるだろう?」

 

僕の仕事には少し雑なところがあったのだと思います。たとえば、イヤーキャップをつけるときも片手ではなく両手でやったほうが丁寧だし、スムーズに装着できます。そういう細かいけれど、大切なことに気づかせてもらったことは、自分にとって非常に大きかったです。

 

 

そして、いよいよスタイリストデビュー。デビューの初月から、100人のお客さまにきていただき、売上は80万円を超えました。しかし、しばらく60万円から80万円を往復するような感じで、なかなか壁を打ち破ることができなかったんです。周りにデビュー月から300万円を超えたスタイリストもいたし、別のサロンで活躍している同年代は自分より遥か先を進んでいる気がして、悔しかったですね。

 

転機になったのは、仲のいい後輩に売上を抜かれたこと。それまで自分はクリエイティブが好きで、自分がおしゃれだと思うデザインにこだわっていました。けれど僕は、後輩に数字で負けたことが悔しくて悔しくて仕方がなかった。だから、自己満足で終わるクリエイティブはやめて、お客さまが求めているものを提供することで、数字を上げていこうと決心したんです。

 

>まだまだ止まるつもりはない

 

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