24時間美容漬け!伸びる美容師の「時間の使い方」 ―LAURUN/MANHOOD AIさん U29次世代美容師―
「意外と普通だね」と言われてやる気スイッチON
学生時代からLAURUN/MANHOODオーナーの辻に憧れていて、彼女が別のサロンで活躍していたころから通っていました。やがて独立してLAURUNを出し、しかもスタッフを募集していると知り、「今しかない!」と思って応募したんです。そんな流れがあって、今に至ります。
面接のときには合唱部のころの話と、凝っているヘアアレンジの話をしたことを覚えています。そのおかげで、やる気と根性を認めてもらえたようです。
入社後半年ほどは、アシスタントは私一人でした。中途とはいえ、新人とほぼ同じ。仕事の進め方が分からず、困惑することもありました。先輩に教えてもらいながら仕事を覚えていきました。
そんなある日、オーナーに「AIは何年でデビューしたいの?」って聞かれたんです。「3年くらいですかね」というと「ふーん意外と普通だね」と言われてしまいまして。その一言で、私のやる気スイッチが入り、「2年でデビューします!」と宣言。
ただし、大きく宣言したのはいいものの、技術・接客の「質」を重視するサロンなので、簡単にはデビューできません。そこから24時間、美容漬けがスタートしました。
技術はもちろんモデルハントも徹底的に。普通に街を歩いているときも仕事に役立つことや、ヒントを探していました。デビュー直前は友人にも会ってなかった。そのくらい本気で早くデビューしたいと思っていたんです。
モデルハントだけで休日を終わらせたくなかった
アシスタント時代から私は、絶対に休日も無駄にしないようにしてきました。たとえば、お客さまとの会話のなかで、気になるお店や展示の話題が出てきたら、必ず現地に足を運んで消化する。休日に最低1つ、新しい体験をすると決めていたんです。
モデルハントだけで1日が終わらせたくないから、午前中に必死でやって、午後は美術館に行ったり、書店で写真集を探したり…日帰りで沖縄に住む友人に会いに行ったこともあります。とにかく、最大限、自分のプラスになる休日を送りたかったんです。
作品づくりのイメージソースになるインプットの仕方にもこだわりがあります。自分のお金で買って、手元に置くようにしています。毎月1冊は写真集を買って、しかも、それをどうやって見つけたのか、どんな風にインスパイアされたのかを記録するんです。これによってインプットの刻み込みの深さが全然違ってくる。インターネットの画像検索ですぐにイメージを集められる時代だからこそ、差がつくと思います。
こんな風に地道に頑張ってきた甲斐があり、デビュー後も順調に売上を伸ばすことができました。スタイリストになって2年目には、なんと先輩スタッフと一緒にセミナーに登壇する機会もいただいたんですよ。大勢の前で話すのは初めてで、頭の中は真っ白でしたが、自分の時間の使い方やインプットの仕方を精一杯お話しました。