ギターを携えた歌い手が、ハサミを操る詩人になるまで -ade omotesando 千葉雄平さん U29次世代美容師-
どんな枠にも収まらないオンリー・ワンを目指したい
今はブランディング強化のためにオウンドメディアのクオリティ向上を目指しています。紹介しているスタイルには、インナーカラーを取り入れたものが多いのですが、別の路線も考えていきたい。まさに今、自分の強みは何か、強みをスライドさせることで、新しいデザインをつくれないかなど、思案しているところです。ただ、オウンドメディアもInstagramも、あくまで入口の一つにすぎません。結局のところ、一人ひとりのお客さまとしっかりと向き合い、質の高い施術をすることで、そのお客さまを幸せにできるのだと思います。そして、その積み重ねで、少しずつ、少しずつ、心がつながっていく。そうやって人間がつながっていくことが、出口だと考えているので、そこはブレずに伝えていきたいです。
写真の次に考えているのは「動画」です。ミュージック・ビデオのようにヘアスタイルをストーリーのなかで描くビデオがあってもいいと思う。まだ誰もやっていないことなので、はやくカタチにして披露したいですね。
そして、自分の特徴である「言葉」も大切にしていきたい。たとえば、思いを寄せる一人の女性を思い浮かべてつくった歌が、結果として多くの人に刺さるのと同じように、一人の誰かに向けたメッセージが、多くの人の共感を生むことがあります。そうやって心で感じて言葉でつながっていくこと自体が、とても素敵だと思うんです。
僕は今美容師としてやっていますが、美容師だけを続けるつもりはありません。ひょっとしたら将来は経営に軸足を置くことになるかもしれない。まだこの先どうなるかわからないけれど、美容業界の枠に収まらないオンリー・ワンを目指し続けたいですね。
- プロフィール
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ade omotesando/スタイリスト
千葉 雄平 (ちば ゆうへい)
静岡県出身。日本美容専門学校卒業。都内美容室で美容師としてのキャリアをスタート。2013年にスタイリストデビューし、ほぼ同じタイミングで【ヘアと写真を繋ぎ言葉を紡ぐ】というコンセプトのオウンドメディアを立ち上げる。TODAY'S PHOTO&DIALYでは、「誰か」に向けた私的&誌的な文章がつづられており、ヘアだけでなく紡ぎ出す言葉のファンも多い。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)