デビュー初月に売上100万! 熱き想いは才能を超える ―Garland MAOさん U29次世代美容師―
次世代美容師として注目される「U29美容師」のサクセスストーリーから、成長するためのヒントを「美容師のタマゴ」へお届けする企画「U29次世代美容師」。第12回目は、人気美容室「Garland」で、ひときわ輝く若手デザイナーMAO(まお)さんにインタビューしました。「私には飛びぬけた才能がない」と謙遜する彼女。それでも、たくさんのお客さまの支持を集められる理由とは?
美容専門学校を選んだ理由は 「運動会に出たい!」
実は私、高校は進学校に通っていました。ほぼ全員が大学に進学するのですが、私はどこの大学のオープンキャンパスに参加しても全然楽しそうに思えなくて…。唯一、通いたいなって感じたのが、大学ではなく国際文化理容美容専門学校の国分寺校でした。
知人が在籍していたこともあり、カットモデルとしてお邪魔することがあったんですが、先生も生徒もみんな優しい人ばかりで素敵だなと。運動会などの楽しいイベントもあると聞いてテンションが上がりました。というのも私、カラダを動かすのが大好きなんですよ(笑)。運動会があるっていうだけで美容専門学校に行く理由は十分でした。
ところが、学校の先生も両親も専門学校に行くことに大反対。最終的には自分の本気度を知ってもらうために、「自分で学費を払うから」と言って説得しました。そしたら、親が「そこまで言うのなら…」と納得してくれまして。本当に自分で学費を払うことになり後悔しました(笑)。
コンテスト出場が決まり、うれし泣きで過呼吸に・・・
美容専門学校時代、一番の思い出はTONI&GUYのカットコンテスト。1年生のときに見学してカッコいいなぁって思ったんですよね。2年生のときに出場のチャンスがきたのですが、やる気満々で挑んだのに校内予選で落ちてしまいまして…。敗者復活戦からの勝ち上がりを目指して、必死で猛練習しました。敗者復活が決まり出場が決まった瞬間は、うれし泣きしすぎて過呼吸に…!全国大会では負けてしまったけれどいい思い出です。
卒業後はパーマに定評のある都内の人気店に入社。つくっているスタイルも可愛いし、スタッフも素敵な人ばかり。本当に入りたくて、入りたくて仕方がなかったサロンでした。
でも、ふと気が付いたんです。私はここでスタイリストになれるだろうか。キラ星のように輝く先輩に追いつけるだろうかって。オーナーはじめ、先輩たちの背中がすごく遠くに見えたんです。「人気店に入ることがゴールじゃない。私、ここで輝けるのかな…」って不安でした。
やがて、お店の看板に頼るだけじゃなく、若手のために集客にも力を入れていて、自分が輝ける可能性を感じられる環境で働きたいと考えるように。
そして2年目の夏に転職しました。今も前のサロンには感謝しています。いろいろな学びがありましたが、プレスの仕事を任せてもらい、さまざまな媒体の編集者と一緒に仕事をしたことは私の財産です。数多くの撮影を通じて、作品が誌面に載るまでの流れを学ぶことができました。また、浴びるほど雑誌やヘアカタログを見ることで、デザインの引き出しが増えたし、自分がいいと思えるスタイルが明確になったんです。
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