ドイツ育ちのラッキーガール、エロ髪美容師になる ーU29次世代美容師 NORA Journey 阿形聡美さんー
右肩あがりのラッキーガールに
最初のサロンは1年半で辞めて、そのあと就職活動しながらフリーターをしていました。母校の先生に相談したら「NORAはどう?」って言っていただいて。当時は母校の先輩も活躍していたので、連絡したら「1回、見学にきいや」って言ってもらって。
当時のNORAはまだ立ち上がったばかりで、雑誌の撮影も少なかったんですけど、「ここでやりたいことができるように、一緒にブランドを創っていけばいい」って言っていただいて。私も素直にそうしようと思えたんです。事実、最初から有名なお店に入るよりも、いい経験をさせてもらっているのかなって感じています。
NORAに入ってからは、自分がラッキーガールだと思えるような出来事が立て続けに起こりました。たとえば、スタイリストデビューして3カ月目、ずっと「撮影やりたい」「売れたい」と言っていたら、先輩の推薦でar-1グランプリ※に出させてもらうことができたんです。しかも、みなさまのおかげでグランプリを獲れたんですよ!
人に恵まれていて、これといった営業活動をせずに、お客さまにきていただいています。いろんな業界・職種の人が集まる86年会という集まりで仲良くなった友達がきてくれたり、そこからご縁でまた新しいお客さまにつながったり、という感じです。
あとは、ホットペッパーに載せたスタイルがヒットしたり、人気BLOGを持っているお客さまが私のことを書いてくださったりしてお客さまが増えたこともあるし、そのときそのときでラッキーが起こっているんですよ。
※ar-1グランプリ 『ar』(主婦と生活社)企画のヘアコンテスト。読者人気投票で結果が決まる。
「そんなに自虐しなくても…」とお父さんに言われる
周りの人に助けられて今の自分がいると思うんですが、幸運を引き寄せ秘訣があるとしたら、自分から人の輪に入っていけること、やりたいことを周囲に伝えること、そして「やる!」と宣言して逃げ場をなくしていることかなって思っています。
「やる!」という意思表明の場の一つになっているのが、BLOGです。アシスタントのころから「早くモデルの〇〇ちゃんをかわいくしたい」とか、「カラーモデルの〇〇君をカッコよくしたい」とか書いていました。美容の仕事に対する想いを熱く綴っていたから、共感してくれた方もいたのかなと思います。
マジメな記事ばかりが続くとしんどくなる読者さんもいるかもしれないので、「独身アラサー女子の晩飯をさらけ出す」という箸休め的なコンテンツもつくりました。文字通り自分の夕飯をさらすんですが、最初のころは痛々しい食事が多かったので、「きたねぇ焼きそば載せてんじゃねえよ!」と身内から叱られたり、BLOGを読んでいる父から「そんなに自虐しなくてもいいんじゃないかな」と言われたりしていました(笑)。
晩飯をさらすことに対しては賛否両論あるんですけれど、そういうのも親しみやすさにつながるんじゃないかなと思ってやっています。裸の心で生きるというか、素の自分をさらけ出すというか…とにかく親しみを持って、気軽に会いにきていただきたいんです。それが私のブランディングでもあります。