レッドオーシャンを抜け出し、ブルーオーシャンへ! ドレッド、ブレイズ、コーンロウ…特殊系ヘアの大波に乗る人気アーティストミナトさん
特殊ヘアをつくるスピードを上げるために指を鍛える
僕のお客さまは、成人式や入学式、卒業式のときに特殊ヘアをやる学生さんもいますし、
服装が自由なIT系企業にお勤めの方、ドレッドヘアがトレードマークのゲーマーの方もいます。ドレッド、ブレイズ、コーンロウ以外にも、パーマの需要があって、メンズのプードルパーマやワンカールパーマ、スパイラルパーマのお客さまもいっぱいいます。
ドレッドやブレイズ、コーンロウに関しては時間がかかる技術ではあるんですけれど、僕はわりと速いです。というのも、速く正確にやるために指を鍛えたんですよ。
指を速く動かす方法を検索したら、ピアニストの練習方法が出ていたので、それを取り入れました。光るキーボードがあって、光った鍵盤を指で押すという方法や、あとは効果的な指遊びをやりました。指を鍛えたことで、仕事が速くなっただけではなく、筋肉痛になりづらくなりましたし、腱鞘炎のリスクも減らすことができました。
挑戦しやすい特殊ヘアのなかで人気なのは、最近だと針金パーマですね。針金を使用したパーマで、実際に針金に巻きつけてつくります。あとは、コーンロウのオーダーも増えて来ています。BAD HOPのYZERRさんがやっていたこともあり、試したい人が多かったのかなと思います。
また最近は、キックボクサーの篠塚辰樹選手がショートドレッドにしたんですけれど、僕が担当してInstagramでも紹介したので、これからやりたいという人が増えてきそうです。実は女性のお客さまも結構いらっしゃって、女性のボブスパイラルなども人気です。ウェーブソフトドレッドというパーマを生み出して、それを編みこんで他にはないヘアをつくるなど、僕にしかできないオリジナルのヘアスタイルもオススメしています。
特殊ヘアは希少価値が高く、価格競争に巻き込まれない
ちなみに、ドレッドの料金は人によりますが、4万5000円くらいからです。ロングのドレッドでは9万円台。ブレイズは本数によりますが、安ければ2、3万円、本数が多ければ4、5万円くらい。コーンロウは1万円以内でできます。特殊ヘアができるサロンは少ないので、価格競争をしなくてすみます。
特殊ヘアが難しいのは、「カルチャーを知らないのにやるのは失礼」「怖い人に見られてしまいそう」などと思われがちなところだと思うんですよね。僕がいることで、特殊ヘアがもっと身近になればいいなと思っています。僕自身がガチの特殊ヘアをしていないのも、ハードルを上げたくないからなんです。
特殊ヘアに挑戦しやすい環境をつくるためには、僕の考えに共感してくれる美容師を増やすことも大切だと考えており、積極的にセミナーで教える活動もしています。北海道などの遠方から僕のもとにきてくださるお客さまもいるのですが、地元に近いところでメンテナンスできたほうが絶対にいいと思っているんです。そのためにも、特殊ヘアができる美容師を増やすことに貢献したい。難しそうに思えるかもしれないけれど、特殊ヘアに興味がある美容師なら、初歩的なことは2時間である程度できるようになります。手先が器用ですから。