あの名店のスタイリストデビューの基準を探れ! Vol.9 「売れたければ必要とされる美容師になれ!」OCEAN TOKYO中村トメ吉さんインタビュー
目標はデビューじゃない! 目指すべきは「全員代表」
OCEAN TOKYO
-スタイリストデビューが早い人と遅い人には、どんな違いがありますか?
どんなスタイリストになりたいかの理想像が明確な人ほど、デビューが早いですね。誰に何をどうやって伝えていきたいかがイメージができているので、最初から自分で考えて行動ができるんです。早い人で2年、遅い人だと3年程度の期間でデビューします。
早い人ほど自分で自分のポジションを作り、自分で仕事を取りに行き、自分の働きやすい環境を作ります。そういう人って自分らしく輝いて仕事をしているんですよね。また早い人がいることで、周囲が刺激を受け、お店全体の士気が高まるんです。
ちなみにうちには年功序列はありません。実力でのし上がれる環境なので、目標を抱きやすいんですよ。みんなに目指して欲しいのは「自分が代表になるんだ」という気持ちを持つこと。
-デビュー前によくある挫折についてお聞きしたいです。
多いのは「不安」を感じてしまうことですかね。周りがみんな自己主張が強く、売れている人ばかりなので、どうしても他者と自分を比較して、不安になる人がいるんですよね。
あとは、デビューに近づくにつれてやるべきことが増えていくなかで、自分を見失い、キャパオーバーになってしまうこと。そういったときはタスクを紙に書き出して整理したうえで、優先順位を考えてもらうよう促しています。
-デビューしてすぐに売れる人は、どういうタイプですか?
近道をせずにひとつひとつ積み重ねていく人でしょうね。単にスタイリストデビューを目標にするんじゃなくて、まずはアシスタントというステージでナンバー1になる努力をする人。「誰からも必要とされるアシスタント」になれない限り、スタイリストになったところで絶対にトップになんてなれません。
必要とされる人は、技術の練習をするにしても視点を持って練習しています。短期スパン、長期スパンの両方で自分がどうなりたいかのイメージがしっかりできていれば、それができるんです。