工事現場からヘアサロンへ！ 異色美容師の波乱万丈な人生（後編）
体力は急低下…それでもSUNVALLEYに入った理由
初めは、命に直結する心臓を手術することに恐怖があり、ためらって同意書にサインできませんでした。でも、妻の励ましと医師からの電話をもらって決意して手術台に上がりました。心臓を止めておこなう大手術でしたが、無事成功。年齢的に若かったので10日後には退院となりました。
ただし、すぐに手術前と同じ生活はできません。階段を登るだけでも息切れが30分くらい止まらないので、復帰当初はサロンについたのはいいものの座り込んだまま動けないこともありました。
体力が落ちると、やはり弱気になります。airからSUNVALLEYへ行くことが決まっていたけれど、ただでさえ苦しいのに新しい環境でやれる自信がありませんでした。
なので一度、渋谷に正直な気持ちを話したこともあります。すると渋谷は、「大変なものを抱えていても頑張ってやりきるのがお前の役目だし、それをフォローするのが俺たちの役目だから。もし、お前が断っても、ほかの人を連れていくつもりはない」と答えてくれたんです。その言葉を聞いて、この人たちについていくことを決めました。
