「ウチよりいいサロンはないよ」と言われても辞めた理由

前のサロンの在職中に自分の自信につながるできごともいくつかありました。1番はやはりASOBISYSTEMとCHOKiCHOKiが共同で行った『次世代美容師コンテスト』のアシスタント部門でグランプリになったことです。もちろん自信につながりましたし、CHOKiCHOKiの編集者さんともつながり、撮影の仕事をいただく機会が増えました。

ROVERはスタッフのプライベートも大切にするサロンで、完全週休2日です。僕が退職するとき、オーナーが「ウチよりいいサロンはないよ」と言っていたのが印象的でしたね。本当にその言葉通り、いいサロンでした。

それでもなぜ辞めたのかというと、僕は一人のお客さまを長く担当し続ける美容師になるため、さらに学びたかったからです。自分のお客さまが歳を重ねて大人になったとき、原宿のサロンに通い続けてくれるだろうか…と感じていましたし、メンズでだけではなくレディースの施術を身につけて美容師としてスキルの幅を広げたかったのです。

次のサロンはSNSや友人の口コミなどでじっくり探しました。気になるサロンがあれば、話を聞きにいったことも。そんな中、友人でもある小田賢護が「Kurt」というサロンの代表になると知り、「ウチを受けてみれば」と誘ってもらったんです。「Kurt」のウリの一つにヘアケア技術があります。僕はお客さまの人生に寄り添っていきたいと考えているので、ヘアケアは重要だと思っていました。どんなクリエイティブなヘアも、美しく健康な髪があってこそ輝くからです。

＞女性客を増やしつつ、デザインカラーとメンズカットでサロンに貢献したい