アメリカ帰りの‟出戻り美容師“赤坂で花を咲かす
ハイレベルな「似合わせ」と、それを実現する「Rカット」に代表される技術で知られる、青山の有名店「DIFINO」。そこで働く小嶋猛(こじまたけし)さんは、2016年にオープンしたDIFINO akasakaでやや遅咲きのスタイリストデビューを果たす予定です。今回はそんな小嶋さんの転職ストーリーを紹介します。
DIFINOに入社するも約1年で退社! 単身ニューヨークへ
高校時代はカート・コバーンに憧れて、グランジファッションに身を包んだバンドマンでした。音楽で生きていくという夢があったのですが、ライブを開いても観客の顔ぶれは知り合いばかりという具合で…。オルタナティブロック系のバンドなのにゆずのようなフォークを演奏したりなど、音楽性がブレブレだったから仕方がなかったかもしれません(笑)。
当時は、ずっと床屋に通って、オールバック風の髪型にしていたのですが、あるとき美容室でオシャレな髪型にしてもらい、その影響で彼女ができたんです。「美容師の力ってすごいな」と思うようになりました。
そんな流れで、高校3年の進路選択では、美容師の道を選択。両親から反対され、「まっとうな生き方をしてくれ」と言われたのが忘れられないですね。
親の反対を押し切って専門学校に入ったのですが、東京での一人暮らしで羽を伸ばしすぎてしまい出席日数はギリギリ…。でも、コンテストは大好きで、学内、学外問わずよく参加していました。
卒業後はDIFINOに入社。青山のサロンで働きたいと思って就職活動をしていたのですが、何店舗か見たなかで一番雰囲気が自分に合っているように感じたんです。
今思うと恵まれたアシスタント生活を送っていたのですが、先輩から借りた旅人作家の高橋歩さんの本に影響されて、ニューヨークで勝負したくなってきまして…。居ても立っても居られず、サロンを辞めて旅費稼ぎをはじめてしまいました。現地になんのアテもないまま渡米しましたが、運よく、とあるサロンに潜り込むことができたのです。
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