「不器用な人生だね」と言われた元理容師の転職物語
美容師&バーテンダーのWワークで「睡眠2時間」
有名店への就職は叶いませんでしたが、原宿のサロンに潜り込んで美容師生活をスタートしました。ただ、僕にとっては「のんびりしすぎ」の環境で…。毎日消化不良だったので、サロンを出てから朝までバーテンダーをして、2時間だけ寝て出勤するという無茶な働き方をしていました。
そのうち、「美容師一本でもっと熱くなれる場所で働きたい」という想いが強くなり、再度転職することに。雑誌や業界誌でみたapishのスタイルが好きだったので、お客さまとして顔をウリながら、なんとかして入れないか画策していたんです。
運よく中途採用のチャンスをもらい、面接の場で僕のこれまでの紆余曲折を紹介したとき、代表の一人が「不器用な人生を送ってきたね」とボソッと呟いたんですね。この言葉が胸にズドン!ときました。「ああ、この人は分かってくれたんだ」って。そして僕は、今の環境を手に入れました。
もし僕が最初から理容師ではなく美容師を目指していたら、こんなに遠回りをしなくて済んだと思います。何度も横道にそれましたが、自分の人生を諦めることはしませんでした。絶対に報われるときがくると信じていたんです。
代表取締役の坂巻のアシスタントをしていたときも言われました。「君は結構しっかりしているね」と。社外の方とのやりとりや経営に関する話についていけるのは、10種類以上の仕事の中で、年齢も考え方も違う人たちと話した経験が生きているからだと思います。
人生に無駄なことは一つもないと断言できます。本人が無駄だと決めつけない限りは、全部その人の魅力に変わるんですよ。
◆転職活動中の美容師へメッセージ◆
「カットするときは最後の1mmにまでこだわって切る」「どんな仕事も100%で満足せず120%を出す」など、最初から最後まで全力を出し切る人は、どんな職場でも自分の居場所を見つけることができると思います。これまでの経歴は関係ありません。自分を信じて一つひとつの仕事をやり抜く姿は、周りがしっかり見てくれています。
- プロフィール
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apish AOYAMA
岡田 晃忠(おかだ あきのり)
専門学校卒業後、理容師として働きながら美容師免許を取得。紆余曲折を経てapishに中途入社。その直後から、セミナーのサポートや人事に関わり、さらに数年後は代表取締役の坂巻氏のアシスタントに抜擢されるなど、20代前半から頭角を現す。現在もサロンワークのみならず、セミナーの企画運営やプレス業務、教育やマネジメントにまで関わっている。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
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