福岡Skill代表・河野雅昭、止まらない否定されない新時代の経営論。天神大名で暗中飛躍、東京からのUターン出店で快進撃!

 

売れっ子で調子に乗っていたらドン底に!


お店を出す場所は「福岡」と決めていました。今でこそメンズサロンはありますが、当時は東京のようなメンズヘアの技術を提供できるお店は福岡になくて。大阪のサロンで働いていた時に、福岡の高校生がわざわざ足を運んで来てくれていたので、福岡にもニーズがあることを確信していました。とはいってもサロンをオープンさせるだけの貯金がなく(笑)、一度フリーランスをはさむことにしたんです。当時の僕はフォロワーも多かったですし、本当に調子にのっていて…。予告なくSNSを突然消して福岡に帰ったら、お客さまが全然来ないという状態に陥りました。コロナ禍ということもありましたが、毎日1〜2人。それが2ヵ月続きましたね。そこで過信していた自分に気づき、かなり反省しました。


順調に進むと思っていたので家もそれなりのところを借りていましたし、面貸しサロンへも支払いがある。そんな状況を初めて経験して、美容師のあり方を変えようと思ったんです。それまではたくさんのお客さまから愛される人気美容師になることが目標でしたけど、愛す側というか、僕にしかできない仕事を提供できる美容師になろうと思って。まずは無料カットからやってみよう、と。街に出て、無料で切らせてください!という声がけをして、初月40人やりました。面貸しサロンには僕以外にも美容師さんがいたんです。彼女の美容室に付き添いで来ている男性に、「待っている間にかっこよくなりませんか?」と声をかけたら、切らせてもらえたこともあります。

 

40人を無料で切った後は、来月分の次回予約を取る。それに40人が、さらに一人紹介してくれたら80人になるじゃないですか。その考え方でやってみようと思ったんですが、僕はカット料金を5000円に設定していたので、今まで美容代に1000〜2000円をかけていた方にはその差額の価値を提供しなきゃいけないですよね。それで接客技術で勝負するためにシャンプーのフロントトークから中間、アフターまで話す内容を全て細かく決めていました。かっこよくなる瞬間を最大限に楽しめるように工夫したんです。

 

結果、それがうまくいって3ヵ月後には予約がとれない美容師に戻っていました。あの頃は朝7時から夜中3時まで切っていたんですよ(笑)。早くお金を貯めたかったので、お客さまの要望があれば何時でも対応していましたね。そして約1年半後に、大名の19坪の小さなスペースで『Skill』を立ち上げました。それが昨年です。スタッフは3人。専門時代の友人で売れていた2人とスタートしました。





>マンツーマン施術が評判を呼んで人気店に


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