1回のお会計が55万! 上海で躍動した1000万プレイヤー「下田鉄也」の挑戦とTHE CHAINON AOYAMAで新たに描く野望

帰国後も中国人客が半数、1回の会計が55万円になったことも

 

 

編集部:帰国を決めてからはどんな動きをされていましたか?

 

下田:海外で働くチャンスがある美容室がいいなと思っていたのですが、なかなか条件に合うところがなかったんです。髪質改善にも興味があったので、定評のあるサロンに応募したのですが、アシスタントからやり直さないといけないので、ちょっと無理かなと。

 

そんなとき、今のCHAINONのオーナーである坂口から「マレーシアに興味ありませんか?」と声をかけてもらったんです。マレーシアには華僑の方が多いので中国語が通じますし、物価も安いので魅力的だったんですよね。

 

マレーシアのプロジェクトはまだこれから本格的に動き出す段階です。その準備をしながらTHE CHEINONでサロンワークや教育に携わっています。ゆくゆくはマレーシアに活動拠点を置きたいとは思っていますが、日本でも中国の経験を活かすことができています。

 

 

今も僕のお客さまの半分は中国人の方なんですよ。日本に住んでいる方もいますけれど、旅行のついでに来てくれるんです。みなさんトリートメントまで最高のものをお望みになるので、単価も6万円くらいと高いです。1回の会計で、ドライヤーなどツールを含めて購入したお客さまは55万円になっていました。

 

ちなみに「ケラチントリートメント」というトリートメントは、1万5000円と3万6000円のコースがあり、中国人のみなさんは、高いほうを選ばれます。「とりあえず1番いいものを」という感覚の人が多いですね。安いと安心できない、高いと安心するという心理もあると思います。

 

THE CHAINONで中国の経験を活かし、次はマレーシアへ

 

 

編集部:最後にこれからやりたいことを教えてください。

 

下田:ワンホンヘアのように中国で流行しているヘアデザインを日本で再現できるように仕組み化したいですね。僕が中国で経験してきたことを、スタッフのみんなに落とし込みたいです。

あとは、日本に住んでいるけれど、日本語ができないから中国に帰って髪を切る人も意外といます。日本で髪を切りたいというニーズもあるので、サロンに一人、中国語が話せる人がいると、そのサロンは重宝されるんじゃないですかね。

 

 

そして、東京で実績を積みながら、マレーシアへの展開へとつなげていきたいですね。マレーシアは親日国で、殺虫剤のフマキラーの社長が、病気を媒介する蚊を退治し、人々の健康に貢献したことが理由で、国から勲章をもらったそうです。そのくらい、CHAINON のマレーシア事業を通じて、現地の美容に貢献できたらと思っています。

 

 

プロフィール
CHAINON 表参道 by Alan smithee
グローバル事業プロデューサー
下田鉄也

岩手県出身。ベルエポック美容専門学校卒業後。都内有名店2店舗勤務7年半を経て、上海のリッツ・カールトン内の大型店舗にて3年半勤務。わずか2年で多数の講師活動とサロンワークで、1000万円の売上高を達成。帰国後はCHAINONにて海外事業プロデューサー兼表参道店のプロデュースに携わっている。

 

(文/外山武史 撮影/菊池麻美)

 

 

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