1回のお会計が55万! 上海で躍動した1000万プレイヤー「下田鉄也」の挑戦とTHE CHAINON AOYAMAで新たに描く野望

人口が10倍の中国で、SNSの反響も日本の10倍!?

 

 

編集部:大変な思いもされたようですが、今から中国でチャレンジしたい人にもチャンスはあるのでしょうか?

 

下田:これから中国で美容師をやる人にもチャンスがあると思います。SNSで1つバズっただけで、日本にいるときの体感10倍くらいの効果がありますから。

 

その一方で、今はもう日本人美容師というだけでリスペクトされる時代ではないです。中国人の美容師はめちゃめちゃ勉強熱心ですし、技術のレベルも高いですから。僕も講師をしていましたが、会場の熱気もすごいです。

 

 

ビジネス的な観点でいうと、中国の高級美容室にはVIPカードみたいな文化があるんですよ。たとえば、10万円のVIPカードを買うと、11万円分のポイントをお店で使えるというものですね。中国のお正月、春節のときにそれが1000万円分くらい売れました。もうそれだけでかなりの売上ですよね。

 

カードはあとからチャージができますし、リピートの顧客が利用した場合はポイントが貯まりやすいなど、先払いでお金が入ってくるだけでなく、顧客化にもつながる仕組みになっています。日本の美容室も参考にしてもいいかもしれないですね。

 

中国で活躍するためには注意も必要

 

 

編集部:これから海外を目指す人が注意すべきリスクもありますか。

 

下田:中国では就業許可証がないと働けないんです。しかも、会社の住所で登記されているので、会社の許可がないと住所を変えられず、転職ができないんですね。なので、就業許可証を押さえられると身動きがとれないんです。

 

そのため、転職の意思を伝えると給料を払ってもらえなかったり、辞めるならVIPカードの違約金を払うように言われたりということもあります。

中国で働きたいと言う人には、トラブルにならないようにしっかり契約を確認することをお勧めします。

 

僕の場合は新たな環境を求めて転職をするのを機に、一度帰国することを決めました。

 

>帰国後も中国人客が半数、1回の会計が55万円になったことも

 

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