1回のお会計が55万! 上海で躍動した1000万プレイヤー「下田鉄也」の挑戦とTHE CHAINON AOYAMAで新たに描く野望
中国も口コミが一番強い!
編集部:SNSに登場するモデルさんがみなさん美しいですが、どうやって見つけたんですか?
下田:自分が集めたいと思っている客層のお客さまのSNSを見て、投稿についているタグからどこにそういう人が集まっているのかを探しました。大抵はクラブだったりするんですけれど、そういうところでファッション感度の高い人を見つけるんです。そこから、紹介をお願いしてもらって、地道に増やしていきました。
中国は口コミの力がものすごく大きいんです。最初のころはショートヘアで売上をたてていたのですが、1人可愛く切れれば、10人くらいのお友達が来てくれたりするんですよ。
あとは、中国にも予約サイトがあるんですが、そこで写真付きで口コミを投稿できます。それを見て来てくれるお客さまもいましたね。
客単価2万8000円!1人のお客さまで10万円のお会計になることも
編集部:上海にいたころは、どのくらいの売上があったのですか?
下田:最初の1年で月150万円、その1年半後くらいに月400万円くらいになりました。ハイライトのスタイルがすごく人気で、毎日モデルさんをハイライトにしては口コミを書いてもらった成果です。
ちなみに、客単価は最初2万円くらいで、3年目くらいからは2万8000円くらいいただいていました。1人のお客さまで、カット、パーマ、トリートメントで10万円くらいいくことも珍しくはなかったです。
編集部:日本人と中国人は髪質が似ているようにも感じますが、中国人ならではの難しさもあるんですか?
下田:髪質は似ていても、向こうはヘアケアの概念があんまりないんですよ。毛先のダメージが強いんですけれど、髪の毛は強いから根元は健康というパターンが結構ありました。1本の髪でそこまで差があると、薬の調整が難しく、慣れるまで苦労しましたね。
あとは、先ほども言いましたけど要求が高いんです。「写真と絶対に一緒にしたい」という要望が強く、そこに寄せるような感覚でやると「全然違うじゃん!」とクレームになります。
「この髪型はできません」と伝えても「それでもいいからやって!」と言われ、要求に応えるために頑張った結果、またクレームになることも…。「これはできません」とお客さまを説得するためにカウンセリングで30分くらい話すこともありました。