失敗から学んだ「人任せにしない」こと。優しくなったとも言われるように

とはいえ、やはり現場に道具を忘れないのが1番です。このときは準備をアシスタントに任せていて、自分で確認していませんでした。だから、以降は人任せにせずに、少なくとも最終確認は自分でやるようになりました。もちろんヘアメイクに限らず、サロンワークでも同じ。カラーの選定などはアシスタントに任せるけど、最終確認は必ず自分でします。いいか悪いかはお客さまが決めること。自分のお客さまなので、そこは責任持ってやらないと絶対ダメですよね。

掃除1つとっても、全体的に人任せにしてしまったら、絶対うまくいきません。なぜなら任せられた人にとっては「自分事」じゃないからです。出された指示も「自分ではないかも」と、勝手に他人事だと思ってしまう。それは僕自身もそうだし、意識をしっかり持っていないと誰しもに起こり得るものです。

本当に自分事だと思っていたら、例えば掃除ならどんなふうに片付けてほしいのか、どういう拭き方や掃き方をするのかなど、ミスをしないように細かなところまで自然と確認するはず。反対に任せるほうも、それだけ細かに伝えないとうまくいかないということなんです。

人によって、好き嫌いも基準も異なります。だからこそ、人は日々失敗してしまうものなんですよ。そこで起こるズレをミスにしてしまったら終わりです。そうならないように、その過程でどうやるかを、最近は常に心がけています。もちろん、ある程度はアシスタントや他の人に任せることもある。でも、ただ漠然と「やって」と言うのではなく、「こうだよ」とちゃんと細かく伝えます。

細かく伝えるようになったからこそ、この人には任せられる、この人はまだそのステージじゃないということも、より明確にわかるようになりました。「自分事」の意識が足りずにミスする人には、昔はめちゃくちゃに怒っていたけれど、この失敗を経て、伝え方も対応も変わりましたね。本人が意識を持って這い上がってくるまでは、僕からは仕事を任せません。でも、完全に手放すのではなく、仕事とオフは切り替えて、営業後に一緒に飲みに行って話したりします。ちゃんと人を見るようになって対応も変化したからか、今は10年前のアシスタントや周囲に「優しくなった」とめっちゃ言われますよ。

成長するのはいつでも、今！  自分を変えて爆撃的に伸びろ！

僕はいつでも「今」が第一です。わざわざ目標立てたりしないで、とにかくなんでも今、全力でやる。目の前のことが「自分事」だから、考えたり計画立てたりに無駄に時間を使わずに、ダダダダダダと爆撃的にやるんです。例えば売上100万円という目標があったとして、計画を立てる人は1ヶ月でと考えたりするけれど、僕は「初日で100万円売り上げたほうがよくない？」と思って行動しちゃう。

人によっては目標を立ててコツコツという方が合うかもしれません。でもそれだと、絶対にその立てたたシナリオ以上を行くことはないんですよ。そういう人と、今に全力な僕とだと、スタートからいきなり大きな差が開く。しかも僕は止まらず、ずっと爆撃的にやるから、どんどん先へ行っちゃう。例えば、インスタのフォロワー数にしてもそうです。とにかくどんどん投稿していくから、どんどん増える。

そうするとどうなるかというと「NOBUには勝てない」になるんです。もしかしたら、そう思わせてしまうことはダメな側面もあるかもしれないけど、本当にやる気のある人は、それでも「勝ちたい、勝ちたい」と思って向かってきます。その「勝ちたい」という強い思いがあるから、全力になるし、爆撃的に成長する。NATSUMIをはじめ、僕のアシスタントになって、今ALBUMで活躍している子たちは、みんなそうですね。

目の前の事を「自分事」として捉えて全力で取り組めば、きっと「勝ちたい」と思えるし、爆撃的に成長できます。自分を変えられるのは、自分！ 言われてやるよりも、何事も自分からやりましょう！

プロフィール
ALBUM
プロデューサー／NOBU

大阪府出身。ル・トーア東亜美容専門学校卒業。大阪と東京のサロンで経験を積み、2014年よりアルバムのプロデューサーとして活躍。美容学校生の頃から既存のルールにとらわれず、独自の手法で技術を高め、売り上げ、集客ともに伸ばしてきた実力者。サロンワークのほか、雑誌の撮影やショーのヘア・メイクの仕事も数多くこなしている。インスタグラムのフォロワーは24万4千人。

＞正しいことは、ただ言えばいいだけじゃない。ⅲ寺村さんが炎上から学んだこと