【薫森正義】新天地・京都で顧客ゼロからのスタート。SNS活用術も個性的!言葉と余韻で没入感を意識した投稿がファンを掴む

 

伝わる有益コンテンツを意識して文章化

 

――Instagramではヘアスタイルだけじゃなく、休日に出かけた場所や購入商品なども紹介されていますよね。

 

美容師にも一般の方にも、何かしら心に響く投稿にしたいんです。そこには自分が美容師としての経験やこだわりを、投稿を通じて伝えたいという思いもあります。

 

ヘアスタイルの投稿は、「なぜそのスタイルなのか」という背景にあるストーリーを文字化しているんですが、そうすることでショートの方もロングの投稿を興味深く見てくださるんですね。リアルなサロンワーク動画も投稿していますが、それを文章化することでより分かりやすいですし、共感も促せる。その一方で、僕の投稿を見てくれる美容師さんの視点も意識しています。僕とお客さまとのやりとりを見ることで役に立つこともあると思うんです。

 

あとは、お花を生けている動画や、アート作品をどんな理由で選んで購入しているかが分かる投稿だったり、そういったコンテンツは美容師さんが感性を磨くきっかけになるかなって。一般の方が見ても面白いと思いますしね。実際に共感のメッセージをいただくことが多くて、それを読んで僕も「もっと頑張らなきゃ」って思っています。






――Instagramのコンテンツは情報量が多く、とても丁寧に作られていますよね。どんなことを意識して発信していますか?

 

見ている方が飽きないように、毎回違うジャンルの投稿を心がけています。楽しくてモチベーションが上がるなど、何かしら心に引っかかるような情報を入れるようにしています。

 

Instagramを始めた当初は、それこそ若い人たちに向けてやらなきゃと思って、流行のヘアスタイルを作って投稿していたんです。でも自分が共感していないと、全くウケないんですね(笑)。そこから同世代に向けて発信するようになったんですけど、とりつくろう必要がないのですごく楽になりました。







バランス感覚や色彩感覚を養える場所に

 

――薫森さんは、美術館がお好きだとか?

 

大好きです。先日、東京に行ったときは千葉のDIC川村記念美術館まで足を伸ばしました。庭園が素晴らしい美術館で、レンブラントやモネをはじめとする世界的作家の作品が揃っているんです。今年閉館するので、行かれたことがない方はぜひ行ってほしいです。美術館は、ただ絵を見るだけではなく、空間の使い方や光の当て方、インテリア、建築など違う角度から見るのも面白いですよ。

 

僕はあまり興味がない作品の展示も見に行くんですが、なぜ支持されているのか、その理由を分析しにいくんです。世の中で良いといわれるものをインプットして、アウトプットするということをずっとしています。それがセンスに繋がると思っているので。基本的に仕事で失敗しないように、多角的にものごとを見たり、自分を客観的に見ることも大切にしています。


 

感性の磨き方は人それぞれですが、美容師がバランス感覚や色彩感覚を養うのは、とても大切なことですよね。お客さまのヘアスタイルを作るときに”似合わせ”はすごく難しい作業だと思うのですが、僕の場合はまずお客さまを見て「ここを直したほうがいいな」と思うところを探し出します。そして、そこを気にならないようにすればいいんです。

 

例えばトップがつぶれているなと思ったら、ふくらんで見えるスタイルを頭の中でたくさん考える。その中で、この方の頬の長さならこれくらいのレングスがいいとか、この髪質ならこれくらいの長さにするとか。顔にフィットするスタイルを思い浮かべるんですよ。そこからデザインを考える。もうちょっと前髪にラインを出そうかなとか、これ以上ラインを出したら変だからここで止めようとか。僕はそのイメージを思い浮かべるスピードが早いんです。




 

>ネガティブは、受け入れれば武器になる

 


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