【SENSE OF HUMOUR木村あつ子】美容師×農作!? モードを体現する女性美容師のメンタルポジティブの源とは?

 

 

骨董通りに位置するSENSE OF HUMOUR(センスオブヒューモア)は、オリジナルのヘアケア商品やコスメを取り揃えた美のセレクトショップ。そのショップ直営のヘアサロンで、トップスタイリストとして活躍するのが木村あつ子さんです。他の人とは一味違う、クール&エッジーなセンスの持ち主である木村さんは、美容師歴10年を迎え、新しい境地に辿りつきました。農作をライフワークとする木村さんの美容哲学が、多くのファッショニスタを虜にするのも納得です。

 


 

農作業は、自分をリセットするための新ルール

 

――木村さんのインスタグラムでは、ヘア写真以外にも、農作物の色鮮やかさも印象的です。オシャレな美容師さんと農耕という組み合わせが不思議なんですけど…。

 

実は千葉に田畑を借りていまして。地元の農家さんに管理はお任せしているんですが、月2、3回は通って農作業に精を出しています。以前から農耕には興味を持っていました。でもそれは野菜を育てたいというよりは、自分をリセットしたいという思いからです。

 

東京で暮らしていると、何かと便利なのですが、家賃も光熱費も高いですし、生活するというだけで何かとコストがかかります。だからお金を稼がなければという感情に走りがち。だから、こういう感情と切り離した環境に身を置くにはどうしたらいいのかなと考えた結果、農耕に着眼したんです。生きるために自給自足できる方法を私なりに探りたかった。農耕を通して自分を0にすることで、本当に自分がやりたかったことが突き詰められるという気がしたんです。

 

 

 

――不躾な質問になって申し訳ないのですが…そういう心境に至ったのは、木村さんご自身にお金に関連したトラブルがあったのでしょうか?

 

これといった大きなトラブルはないのですが、常に経済的な不安はありましたね。きっと地方から上京したアシスタントは、誰しも感じたことがあると思います。

 

就職のタイミングで上京し、アシスタント時代とかは本当に厳しい生活でした。少ない給料の中で生活して、さらに洋服も買わなきゃいけない。クレジットカードを使ってしまうと、スタイリストになってからも返済は残るし。何のための仕事なのかなーと思ったことも。

 

生活基盤が整ってこそ、自分を見つめ直す余裕が持てます。でもその厳しい時代を生き抜いた経験が私の原動力になったわけだし、ストレスを肥やしにして、自分の美容哲学が確立できたんだと思っています。

 

 

 

>厳しい環境で気づいた、大切にしたい美学

 

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