個人店と大型店のちがいって? 美容業界を知り尽くしたプロの徹底解説で、自分にマッチするサロンがわかる!
じっくり丁寧にマンツーマン? それともバリバリ入客?
─続いて、スタイリストの場合はどうでしょうか?
個人店の場合、店舗の異動がないので同じエリアで働くことができます。異動でお客さまが離れてしまうこともありますし、慣れていた客層から変わって売り上げが伸び悩むことも。通勤などを考えても、店舗が変わる心配がないのは大きなメリットになるのではないでしょうか。また、上の先輩たちに指名がついていて売上が安定していると、新規やフリーのお客さまは若手のスタッフに優先的に回してもらえることもあります。
マンツーマンで接客するスタイルのサロンも多いので、一人一人のお客さまにより時間をかけて丁寧に向き合いたい、という方にはとてもオススメですよ。
大型店の場合は、集客面が安定しているのはかなり大きなメリットではないでしょうか。客層も幅広いので、自分にはどんなお客さまが合っているのか、早い段階で知ることが出来ると思います。さらに、アシスタントをつければ掛け持ちで入客することもできるので、その分忙しくはなりますが売上が伸ばしやすく収入アップが見込めるはずです。
また、規模の大きなサロンでは仕入れている薬剤の種類が多かったり、最新の商材が入荷されるのでトレンドがキャッチしやすい、というメリットもあると思います。
─どちらの形態も魅力的で悩ましいですね。アシスタントと同じく、注意するべきところも教えてください。
これはもちろんお店によりますが、個人店は新規集客が弱いところもあります。新規が少ないと、トップスタイリストへの入客が優先され、Jr.スタイリストまでフリーのお客さまが回ってこないことも。あまりにお客さまが少ないと、手が空いている時間はアシスタント業務をせざるを得ない状況になってしまうので、集客面は自分で努力する必要が出て来ますね。合わせて、席数によっては売上のアッパーが決まってしまうので、ガンガン入客して稼ぎたい!という方は大手サロンの方が合っているかもしれません。
大型店ではそういった状況は少ないかもしれませんが、スタッフ数と集客力によっては新規の取り合いになる可能性も。逆に、集客力があるお店では売上のノルマや目標が厳しく決まっているところもありますね。達成できないと注意されたり、肩身が狭い思いをすることもあります。また、店舗が複数ある場合は異動があったり、人が足りないお店のヘルプに行くことになる場合もあるのですが、お店によってやり方が違い戸惑うという声も聞きますね。
大型店は毎年新卒生が入ってくるところがほとんどなので、アシスタントの教育に携わる必要があります。プライベートの時間が犠牲になる、と感じてしまう方もいるかもしれません。