苦しくても続けた「任せる主義」のサロン運営。結果が出始めたのは5年目からだった −10年サロン「grico」のブランディグストーリー後編

10年目〜 「みんなのgrico」期

スタッフ1人ひとりが、美容の新種目の第一人者になれるように

 

 

先日9周年を迎え、とうとう10年目に突入しました。この9年は僕自身が動いてブランディングをしてきましたが、種を蒔けるところにはもう蒔ききったなと。これからの10年はその種から出た芽を、スタッフのみんなに大きく育てていってもらう時期だと感じています。

 

もちろんすでにみんな成長していて、「僕のgrico」から、「みんなのgrico」になってきています。

 

例えば入社直後に「社長になりたい」とプレゼンした宮永えいとはTORAの店長を経て、自分でお客さまを楽しませるようなイベントを企画しはじめているし、ずっと店長を務めてくれていた原田直美はプロモーションマネージャーというもう1つの顔も持っています。技術面で強く信頼をおいているTOMOMIは『grico』初のママ美容師としての発信をはじめました。

 

ただもう少し強く、自分だけのものが持てるようになったらいいなというのが僕の願い。よく「あなたはフランス料理の“なんのシェフ”ですか」という話をするのですが、「フランス料理のシェフ」だけ、つまり「美容師」というだけではもう足りないと思うんです。『grico』が職域を広げていったように、1人ひとりも自分が“一番”になれる美容師の新種目を見つけて、それを強めていってほしい。

 

一番がいっぱいいるサロン。それが『grico』が目指すサロンの姿ですから。

 

プロフィール
grico代表
エザキ ヨシタカ

都内有名サロンで勤務後、23歳で独立。フリーの美容師として月に340万円を売り上げる。2008年、24歳で原宿に「grico」をオープン。2016年原宿に「TORA」、心斎橋に「BECCO」を同時にオープン。 ヘアサロン「air(エアー)」の木村直人さんと共同ではじめた会員制コミュニケーションサロン「Multiverse」の運営など多方面で活躍。

 

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(取材・文/福田真木子 撮影/河合信幸)

 

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