【おしゃれキングRyutaro】30歳を機にOOO YYから『Nu:v』ディレクターへ。着実に成長し続ける多段思考力と前進力を深掘り!

モード感のあるメンズスタイル

 

――Ryutaroさんが、そもそもメンズにシフトされた理由を聞いてもいいですか?

 

もともとメンズ雑誌から入っているのでメンズスタイルは好きで、アシスタントの頃から、メンズヘアを作りたいという気持ちがありました。ただ『OOO YY』はレディースがメインのサロンなので、レディースのカリキュラムを全てこなした上で始めた感じです。カットモデルはメンズと半々でやって、発信はメンズに絞りました。レディースの技術もメンズの技術もお互いに落とし込めるので、僕が作るメンズスタイルはユニセックスなデザインになっています。その方が、モード感のある雰囲気を作りやすいんですよ。

 

僕は質感をドライやウェットにふりきったスタイルも多いですし、方向性が定まっていない個性的なショートスタイルとか、ジェンダーレスなスタイルを打ち出しています。Instagramを見て来てくださる男性美容師さんも多くて、カットの仕方だったり、スタイリングの方法、どんな剤を使っているのかということはよく質問されます。これからメンズを推していきたいという方が来てくださってる印象ですね。大人向けメンズスタイルを提案している美容師はひと回り上の世代の方が多いので、そこをいち早く始めたことで同世代の美容師からの反響が大きかったのかなと思っています。





 

お客さまと長く付き合うために

 

――最近はひとつの技術に特化する美容師が増えていますが、Ryutaroさんはアシスタントにどんな教育をされているんでしょうか。

 

自分が好きなスタイルを発信して、そのデザインに共感してくださるお客さまが来てくれるというのが理想的だと思うんですね。なので、まずはそこに全力で取り組んだほうがいいと思っていて。好きなスタイルの追求ですね。その上で、お客さまがスタイルチェンジを望まれたときに、全てのスタイルにきちんと対応できる技術も必要。「こういうスタイルはどうですか?」という提案力でサロンワークができたほうがいいですし、そのほうがお客さまと長く付き合えて未来が広がりますからね。

 

また、この仕事は優しさや思いやりがないと難しい仕事だと思うので、お客さまに対する気遣いのポイントだったり、接するときの明るい空気感だったり、そういったところもデビューまで指導しています。スタイリストになるとアシスタントとはまた違う技術が必要なので、そこは少しずつでも自分の時間を使って磨いていくほうが良くて。その辺りも伝えてますね。





――ありがとうございます。最後に、今後の展望を教えてください。

 

Nu:vを魅力的なチームにしていくために、若手スタッフの自由な表現を応援しながら、僕自身も日々精進していきたいと思っています。東京のヘアカルチャーシーンに新しいムーブメントを起こしていきます! 

 

プロフィール
Ryutaro/『Nu:v』ディレクター
山梨県出身。日本美容専門学校卒業後、トレンドサロン『OOO YY(オーオシカシカ)』に入社。そこで10年間サロンワークを中心にファッションショーなどを経験し、高感度なヘアスタイルを発信。その独創的なクリエイティビティに多くの若手俳優やアーティスト、モデルから信頼される。30歳という節目を機に、2023年10月、さらに一歩先をいくヘアクリエイションを目指して『Nu:v』を恵比寿にオープン。
Instagram:@ryutaronagasawa

 

(文/織田みゆき 撮影/宮崎洋)

 

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