【RYUTA TOMONO】ロンドン・パリ・ミラノを拠点にコレクションや世界的ブランドの広告撮影、セレブ専属ヘア!?規格外のキャリアを経て生まれた変化
ミラノのプロダクションと契約し、ステージアップ!
――ロンドンコレクションのあと、パリコレにも参加したとか?
はい。ロンドンの次に開催されるミラノコレクション会期中に僕の噂が回っていたみたいで(笑)、パリコレが始まる2日前に某スーパーモデルのマネージャーから電話がかかってきたんです。専属ヘアの依頼だったんですが、「明日パリに来れる?明後日がFENDIのランウェイだ」って言うんですよ。びっくりしました(笑)。それで、その日のうちにフライトチケットを取って、言われたとおりにパリのブルガリホテルに向かいました。
パリコレが無事終わったあとに、実力を高く評価していただき、ミラノのプロダクションとインターナショナル契約する流れになりました。そこで桁違いな年俸を保証されて、仕事で欧州を飛び回る生活になったんです。月7回くらいフライトがありましたね。ミラノとパリにも住居を借りていました。
――ドラマチックな展開ですね。サロンワークはどうなったんですか?
SANRIZZは1ヵ月経たないうちに辞める形になってしまいました。でも僕はサロンワークも経験したかったので、そのあと他のサロンに移って週1日だけ働かせてもらっていました。向こうは日本と違って、美容師の働き方が全然違うんです。ランチは2時間くらい取りますし、お客さまと一緒にランチすることもあって。夜6時半には仕事が終わり、パブで飲んで…みたいな。そこにお客さまがいればご一緒することも。お客さまの肩書きや年齢などは関係なく名前で呼び合いますし、フランクな関係性を築けるんです。楽しかったですよ。
――そのサロンワークを週一で経験しながら、他の日は外部の仕事で飛び回っていたんですね。
そうですね。広告撮影やミュージックビデオ撮影、コレクションなどの仕事で忙しくしていました。ファッション系の仕事に携わるようになってから、彼らと同じ目線で仕事ができるようになりたいと思って、ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズにも通ったんですよ。夜間の人気のコースがあって、記念受験のつもりで受けたら受かったんです(笑)。
――世界的ファッションデザイナーを輩出している、超一流大学ですよね?
はい(笑)。僕が好きなアレクサンダー・マックイーンが卒業生なので、最初はただ中に入ってコーヒーを飲んでみたいという思いからだったんですけど(笑)。入学試験は色彩感覚テストとかインタビューでしたね。1クラス16人のクラスで10週間通うんですが、世界各国からファッション関係の人が学びに来るので、友達もできましたし、知見も広がっていい経験でした。