おばあちゃんの原宿 巣鴨でハイトーンカラー!? インスタフォロワー9万人超のハイトーンカラーの名手が地域に根付く美容室『roots 巣鴨 本店』を立ち上げたわけ

 

東京・巣鴨にオープンした美容室「roots(ルーツ)」は、地域密着型のサービスと高い技術力で瞬く間に地元のお客さまに愛される存在となりました。代表の八木あんじ(やぎあんじ)さんは、ハイトーンカラーの名手として知られ、Instagramフォロワー数9万人超のインフルエンサー。他の2人のスタッフも都内有名店で培った実力派です。なぜ彼らは美容の聖地と呼ばれるエリアから離れた巣鴨を選んだのか。その成功の裏側と、今後の展望について八木氏に詳しくお話を伺いました。

 


 

理想のサロンをつくるには、自分でやるしかなかった

 

 

美容師になってからカラーのカリスマのもとで学び、カットに定評のあるサロンで技術を磨いたので、ありがたいことに多くのお客さまに恵まれていました。ただ、勤めていたサロンと、接客に関する価値観の違いがあり、自分の理想とする接客、施術を求めてフリーランスに転向したんです。原宿を拠点にフリーランスで2年ほど働きました。その間に、自分が理想とする働き方を模索したんです。お客さまの人生の節目節目で必要とされるような、もっとお客さまに寄り添う美容師でありたいと思ったんですよね。

 

そして、独立するとなったら、立地や集客、コンセプトなどよりも、まずは仲間が大切だと思いました。その仲間というのが、まさに今のメンバーでメンズサロン出身のユウキカワシマと表参道の有名美容室出身の村松和哉(むらまつかずや)の二人なんですけれど。彼らは専門学校の同級生であり、親友です。卒業後は別々の環境で働いていましたが、かなり頻繁に会っていたんですよね。仕事終わりに遊びに行ったり、1日の反省会をしたり。ちなみに、就活に向けて度胸をつけるために、3人で一緒にバンジージャンプをしたこともありました(笑)。

 

左からカワシマさん、八木さん、村松さん

 

3人で集まったとき特に熱く語っていたのは「お客さまにどう寄り添うか」という話題。今もまだ明確な答えがあるわけではないけれど、「自分たちで理想の環境をつくるしかないよね」という話になったんです。そこで、自分たちのブランドのサロンをつくる決意をしました。

 

得意な技術はみんな違って、みんないい!

 

 

お店のコンセプトも出店場所も決まっていなかったけれど、美容師としての悩みやお客さまとの関係を大切にしたいという思いが根っこにあったんです。ちなみに、僕たち3人はそれぞれ特技が違います。僕はハイトーンカラーで集客していますし、村松は縮毛矯正やトリートメントに強く、川島はメンズのスマートパーマスタイルが得意です。ただ、すごく大事なのは、一人でなんでも対応できることよりも、店舗としてどんなお客さまも満足させられること。そういう意味で、3人とも特技が違うのは強みだと思っています。

 

 

本来、美容室って、全員でお客さまを包み込んであげる空間だと思ってるんですよ。もしそうでなければ、全員がフリーランスでもいいと思っていました。全員でお互いの足りないところをカバーし合う場所を作らなければならないと感じ、あえて、みんながバラバラであることを強みにしようと思いました。みんな違ってみんないいじゃないですか。

 

僕が知らなかった技術を彼らは持っている。やっぱり美容が好きだから、どんどん吸収しようという気持ちもあります。3人とも同じ気持ちだから、高め合えるんじゃないかなと。

 

>お寺のお坊さんの説法がサロンづくりのヒントに……!

 

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング