ロケットスターター美容師 NORA編 サロン最速スタイリストデビューの秘訣は、超戦略的モデハンと「先輩に応援される人」になること!
みんなの前で不合格…悔しいっ! 闘志に火がつく
編集部:その後、どういうプロセスでデビューになるのですか?
大久保:カリキュラムが終わったら、私の仕事ぶりを見て、店長や上層部の人たちからジュニアスタイリストデビューのゴーサインが出されます。
そこから3カ月間の売上目標と、あとは撮影用のモデルさんを集めたときに貯まるポイントをクリアして、スタイリストデビューの最終試験という流れです。
売上目標は月30万円と月50万円のどちらかをクリアするのですが、私は月50万円で達成しました。この場合、業界誌撮影の仕事を担当するチャンスを得られるんです。
編集部:最終試験の内容はどのような感じでしたか?
大久保:45分間でカウンセリングとスタイルチェンジをするという内容です。社長や幹部が見守るなか、緊張感いっぱいでやりました。1度目は不合格。カウンセリングを丁寧にしすぎて「長すぎるよ」と指摘されてしまい、ペースを乱したまま施術をしてしまったんです。
しかも、劇的にスタイルチェンジするために、レイヤースタイルをつくったのですが、自分好みにしすぎたのでそれもNGでした。ちょうどサロンのイベント中で、人がたくさんいる中で指摘されるところを見られたので本当に悔しかったです。だから「次は絶対に受かってやる!」と燃えました。
社長にも「次はいつ空いていますか」とスケジュールを押さえさせてもらい、2日後にはリベンジ。再試験まで徹底的にカウンセリングと技術を見直しました。当日は落ち着いてカウンセリングからスタイルチェンジまでやりきり、モデルさんにも満足してもらい合格!「合格」と言われたときは嬉しくて泣きました。
メインアシスタントでつかせてもらっていた小杉が、一緒に喜んでくれたことも嬉しかったです。小杉の業界誌の仕事に同行させてもらい、メイクをさせてもらったことはとても良い経験になりましたし、今もヘアショーなどを通じて学ばせてもらっています。
思えば、小杉にはアシスタント時代から仕事を積極的に任せてもらっていました。ある程度できると判断してもらえると、ざっくりとしたイメージだけ伝えられて、そこからは任せてくれるんですね。だから自分で考える力がついたと思います。
細やかな気遣いや、作業のやり方、薬剤の知識なども教えてくれたのも小杉です。厳しい先輩ですが、だからこそたまに褒められたときは嬉しかったですね。