最速デビュー!ロケットスターター美容師 Cocoon編 モデル集めの成功の秘訣はまさかのストリートパフォーマンス! 目指すは「リアルでバズって予約いっぱいの幸せ美容師」
声をかけてダメなら歌っちゃえ! 普通じゃないモデルハント
編集部:早くスタイリストデビューしたいという気持ちはありましたか?
藤井:どちらかというとCocoonのサロンワークをしっかり学びたい気持ちのほうが強かったですね。Cocoonは「型にはめない教育」なんです。VANからも「型で仕事をするな」とすごく言われます。お客さまの骨格、髪質、コンディションなどはみんな違うのだから、一人ひとり答えが違うんです。いつもお客さまを起点にして考えて、答えを導きながら仕事をしていく。そういう意味で、モデルさんに協力してもらうことがすごく大事なんですよ。
編集部:モデルハントが大変そうです。
藤井:そうなんです。モデルハントを頑張っていたのですが、渋谷の街はすごく人がたくさんいるのに、一人ひとり声をかけて断られ続けたら凹むじゃないですか。自分から声をかけるんじゃなくて、「カットモデル募集してます!」という看板を立てて募集しようと思いました。というのも私は趣味でボイストレーニングをしているので、路上ライブの方が他にもたくさんいる新宿で路上ライブしながらモデルさんを募集したんですよ。
そうしたらお客さんやVANさん、後輩もきて応援してくれるようになりました。VANからは「カットは歌より自信あります」と書いたほうがいいと言われて、書いた紙をスーツケースに貼ったりして。2年目のアシスタントもギター担当で一緒に演奏してくれました。
少しでも多くの人に関心を持ってほしいので、ドラマの主題歌などその時流行っている歌を選ぶなど、戦略的にやっていたんですよ。それを半年くらい続けたおかげで、モデルさんがモデルさんを呼んでくださって、練習に困らなくなりました。
「リアルでバズれ!」「デザインはプロセスの中にある」
編集部:今どきSNSで募集する人が多いですが、歌でリアルハントしたんですね!
藤井:SNSにも強くなりたいと思っていますけれど、VANからも「リアルでバズれ」って言われているんですよ。なので、リアルでのコミュニケーションと施術を大切にしたいと思います。
編集部:やっぱりモデルさんに協力してもらうと吸収も早いですか?
藤井:毎晩モデルさんに来てもらって思うのは、一人ひとり違う毛流れや骨格と向き合うので、モデルさんからしか学べないことが多いということです。モデルさんのおかげで、引き出しが増えていきます。
ちなみに、サロンワークにも学びが詰まっています。たとえば、VANはあえて細かい指示を出さないんですよ。「茶赤のカラーにして赤茶じゃなくて茶赤ね」とか「パーマはくるくるって感じで」とか、そんな具合。お客さまの骨格や髪質などを踏まえて、自分で考えなきゃいけない。
「髪が傷みやすいからこのカラー剤にしよう」「ボリューム出すためにここを強めに巻いておこう」とかプロセスの部分で試行錯誤があるんです。「デザインって最終的な髪型ではなくてプロセスの中にあるんだよ」というのはVANの言葉なんですが、その通りだなと思いますね。