伸び悩みの時期は急成長するための“溜め”の時期! ABBEY 代表取締役 松永 英樹さんの「ポジティ部」【前編】
<Training01>ピンチからポジティブ思考を鍛えよう
コーチが体験したピンチをもとに折れない心のつくり方、前向き思考をトレーニング!
1万時間って年数にすると何年になると思いますか? プロになるまでの時間とは
僕は美容師として順調にここまできたタイプなので、実はものすごくピンチを迎えたと思ったことがないんです。
この質問をいただいてから、若いときまで遡って考えたときに、そういえばアシスタント時代、練習をしてもしてもうまくならない時期があり、同期がどんどん上達していくのをみて、焦っていたことを思い出しました。
当時、ブローが苦手だったのですが、「こんなに練習しているのに、どうしてうまくならないの?」 と悩んでいましたね。
でも今の自分から言わせてもらえれば、その上達しないと感じていた時間って、大きなジャンプを跳ぶための、“溜め”の時間だったんです。
ゲームなどでキャラクターが大きなジャンプをするときってだいたいエネルギーを溜めますよね。あんなイメージです。
僕は絶対に美容師として成功したかったから、やらざるを得ない、と感じて必死にハードルを超えて、いつの間にかその悩みはどこかに立ち消えていました。
若いときはどうしても、その“溜め”の時間がもどかしく、そして視野がどんどん狭くなって、目の前のできないことにとらわれて、そのことしか考えられなくなってしまいやすい…。だから練習や美容がツマラナイとつまづいてしまう人が多いんじゃないかな、と思っています。僕もそうでしたしね。
でも少し思考を変えて、10年後の自分はどうなりたいかをイメージすると、いまやっている練習がツマラナイものから、大事な練習に変化すると思います。
なぜ10年後かと言うと、ノンフィクションライターのマルコム・グラッヂウェル氏が執筆、勝間和代さんが翻訳した「天才! 成功する人々の法則」で1万時間の練習の法則を紹介しています。
1日3時間練習すると、1年間で1095時間、これを10年続けると1万950時間になる。1万時間練習を積み重ねれば、どんな分野でもプロフェッショナルになれると言う理論を提唱しています。
僕はこの理論に深い感銘を受け、特に美容師という職業はこの理論に当てはまるんじゃないかと思っています。
しかし、最初で怠けてしまうと10年後にプロになることが遠ざかってしまいます。どんな職業でもそうですが、基礎づくりがとても肝心です。もしかしたら僕が今まで大きなピンチを迎えたことがない理由の一つが、練習をたくさんして基礎づくりを固めていたからなのかもしれません。おかけで当時PEEK-A-BOOの同期のなかで最も早い4年2ヶ月でスタイリストデビューも果たせました。
ピンチのときや、伸び悩みの時期にこそ、夢に向かって歩くことをイメージすることがとても大事な気がしますね。うまくいかないと感じていても、練習を続ければ自分でも驚くほどの急成長を感じられるときがきます!
♦♦♦Training01のおさらい♦♦♦
10年後の自分はどうなりたいかイメージ! 今伸び悩んでいても、それは自分が急成長するための“溜め”の時間!