ピンチだらけの人生から生まれたポジティブ美容師、OCEAN TOKYO高木琢也がコーチ! 前向き思考を鍛える部活動「ポジティ部」!【後編】

<美容師お悩みQ&Aコーナー>

アシスタント&スタイリストのあるあるお悩み質問に、高木琢也が答えます!

 

 

  Question 01

 

スタイリストデビューはできたものの、うまく入客できず売上も伸び悩んでいます。「美容師向いていないのかなと思い始めました。高木さんは、美容師を辞めようと思ったことはありますか? どうして続けてこれたんですか?(26歳/スタイリスト男性)

 

  高木さんのAnswer

 

「指名してくれる人にとっては、キミがNO.1! 向いていないわけない!」

 

僕もアシスタント時代は毎日辞めたいと思っていたタイプ。それでもなんで続けてこられたかというと、高木にシャンプーしてもらいたいとか、スタイリングしてもらいたいとか、一人でも僕を求めてくれる人がいたからというだけ。もし美容師辞めるときはそういう人全員に直接会って、「自分は向いていないと思うので辞めようと思います」ってちゃんと言わないと筋が通らないと思ってた。

 

今日、明日、来週、来月きてくれるお客さんがそれぞれいる。明日くる人には「すみません、辞めます」って言えたとしても、その次の週も来月も俺を求めてお客さまがきてくれるから「辞めるタイミングない」って。

 

この人の場合も、「伸び悩んでいます」ということは、何人かはお客さんがいるわけじゃない。ここで向いていないと思ってやめちゃったら、いまきてくれているお客さまに失礼じゃない? だって全国に51万人も美容師がいる中で、この人を指名しているんだから。その時点で向いていないわけはない!

 

自信がないなら、お客さまに直接聞けばいいんじゃないかな? 俺も一時期聞いてたよ。「なんで俺を指名してくれるんですか?」って。それで「カットがうまいから」って言われたらカットを極めようってなるし、「笑顔がいいから」って言われたらもっと笑っていようってなる。

 

キミに何かしらの価値を感じてきてくれているわけだから、そのお客さまにとっては51万人中のNo.1なんだよ! 自信持て!

 

 

  Question 02

 

周りの先輩や同期と比べると、これといった特徴や個性が見当たらず、ネガティブな気持ちになります。どうしたら自分のウリを見つけることができますか?(25歳/スタイリスト男性)

 

  高木さんのAnswer

 

「一発ブリーチしたら? お客さまに突っ込まれるネタを仕込むんだ!」

 

元から個性が立っている人のほうが少ないよ。だから、自分で個性を作ればいい。

 

奇抜な髪型とかブリーチとかどう? 今までのお客さまにウケが悪いかなとか、会社でなにか言われるかもとか、悩む前にまずはやってみて! 怒られたとしても、元に戻すのも自分の美容室でできるんだから。いきなりブリーチしてイメチェンしたら、お客さまたちから「どうしたの!?」って突っ込まれるはずだから、それをどう活かすかが超大事! 

 

「この人金髪だ、嫌だな」って思うお客さんがいたとしたら、そのマイナスイメージの分をどこかでカバーしないといけないから、いつも以上に丁寧に接するように自然と努力するようになる。「なんで金髪にしたの?」とお客さまに突っ込まれたら、一生懸命説明する中で自分を知ってもらうチャンスが生まれる。

 

賛否両論ある立場ってその対応してたらいつの間にか成長してんだよね。元の髪色に戻したとしても、自分のクオリティが上がることにもつながる!

 

もし周りに金髪のスタッフがいっぱいいるなら、俺なら毎週色を変える。「次くるときはどんな色?」って思わせたら、それはもう立派な個性だよ。もし髪型変えて個性にならなかったら、変な色のTシャツ着るのもいいね。「いつも変な色のTシャツ着ていますね」って言われるようなキャラクターを目指す。例えば、Tシャツの色が白、黒、グレー、ネイビー、赤の5色あったら、みんなが選ばなそうな赤を選ぶんだよ!

 

僕はみんなが赤髪にしていないから赤髪にしたし、それを続けるうちに勝手に個性になっていった。「赤髪といえば高木」ってなったのも、みんながやらなかったことをやり続けたからだと思っている。いろんなことにチャレンジしてみないと、個性は生まれないよ!

 

>「ポジティ部」高木琢也 前編を見る

 

プロフィール
OCEAN TOKYO
代表/高木 琢也(たかぎ たくや)


千葉県出身。早稲田美容専門学校卒業。都内1店舗を経て中村トメ吉とOCEAN TOKYOを立ち上げる。瞬く間に超人気店へと成長し、今や「原宿といえばOCEAN TOKYO」と男子高校生の間で常識になるほど。その代表として自ら月間技術売上1200万円を達成するなど業界でも注目を浴びる風雲児。

 

 

(取材・文/須川奈津江  撮影/菊池 麻美)

 

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