天は彼に二物を与えた! OCEAN TOKYO Harajuku三科光平さんの頭の中を大解剖!
Q.イチ美容師としてのポリシーを教えてください。
A.お客さまがご自宅でヘアスタイルを再現できることです。
お客さまの「お任せ」は信頼の証拠とは限らない
世の中にたくさんあるサロンの中から吟味して、OCEAN TOKYOを選んでいただいたわけですから、必ずその期待に応えることがマストです。地元の美容室でしか髪を切ったことがないお客さまからしたら、原宿エリアのサロンに行くだけで緊張するかもしれません。料金も普段払っている金額より高いはずです。それを踏まえて、どう満足していただくかを考えています。
最も重視しているのは「再現性」です。そのために、お客さまが自分でどこまでできるのかを会話を通じて引き出します。たとえば、朝どれだけ髪に時間をかけられるのか、整髪料やヘアセットの知識や技量がどのくらいあるのかなど。その上で、お客さまとどんなヘアスタイルにしていくか決めるのです。本当の意味でのお客さまの満足というのは、ご自宅で再現したときにはじめて感じるものだと考えています。
「お任せ」と言われることがほとんどですが、そもそも僕はお客さまから100%信頼されているわけではないと考えています。おそらく、「髪型に詳しくない」「自分では伝えられない」などの理由があって、お任せと言っているお客さまが大半のはず。だから、「お任せ」という言葉に甘えてはいけないのです。
好きなスタイルを聞いて、たとえば束感を出したいというお客さまには、その反面に艶感が失われてしまうデメリットも伝えています。そうして曖昧な部分をクリアにしていき、お客さまに選んでもらうことが大事です。
そして、お客さまの信頼がつかめないうちは、ハサミを1回も入れません。カウンセリングをして、信頼をつかんだ上で、やっと「切りましょう」となる。お客さまの緊張や不安が混じったドキドキを、仕上がりを楽しみにしながら座っていられるワクワクに変わるまで、切るべきではないと思っています。