新世代エースを探せ!Vol.5 入社するため師範の免許も取得! MAGNOLiAのDAISUKEさんによるがむしゃらヒストリー
いま美容業界では、新世代の美容師が台頭し、業界内だけでなく各メディアでも注目を浴びています。これから美容業界を引っ張っていく新世代のエースたち。
今回は青山にある人気サロンMAGNOLiAの店長を務めるDAISUKEさんを紹介します。学生の頃から、面接時にオリジナルフォトブックを持参したり、資格の取得をしたりと夢の実現のためなら、どんな努力も惜しまない熱血漢タイプのスタイリストさんです。2015年には若手スタイリストの登竜門であるコンテスト『ドリームプラス』で優勝し、キャリアアップ。そんなDAISUKEさんの仕事にかける思いを伺ってきました。
憧れの美容室に入るためにできる限りの努力をしました
-美容師を目指したきっかけを教えてください。
中学のころ受けた適性検査で最も僕に合っている職業の1位が美容師だったんです。僕はサッカー少年で、てっきりスポーツ選手が1位になるだろうと思っていたのに、それよりも僕に合う職業があるんだと衝撃を受けて。そのときサッカーは高校までがんばって、卒業したら美容師になろうと決めました。当時、美容師ブームの真っ只中で、テレビをつけるとよく美容師さんが出ていたんです。あるとき、テレビにANTIの美容師さんが、華麗なハサミの手さばきで女性をきれいにしているのを見て、『かっこいい! 絶対、ANTIに入るぞ』と決意しました。
-ANTIといえば美容学生にとって憧れの店。入るのがなかなか難しいと思うのですが、面接ではどうご自身をアピールしたのですか?
まず、ANTIがどんな美容室なのかを調べました。当時、ANTIはロン毛のスタッフが多かったんです。それで僕もロン毛にしようと、面接までに髪を伸ばしました(笑)。またヘアスタイルのデッサンなど、自分をアピールできるものを毎回準備していきました。最終面接では、創業者の趣味が写真だという情報を入手したので、自分のフォトブックを持参しましたね。言葉だけではなく、目で見える形で誠意を伝えたのがよかったんだと思います。
-そのほかにどんな努力をされましたか?
学生時代に美容に関するたくさんの資格を取りました。都内の美容室というと、ルックスがよくって、オシャレでセンスのいい人が集まっているじゃないですか。僕は正直、そういう部類の人間ではないので(笑)、違う方向で勝負するしかないと思ったんです。色彩検定1級、パーソナルカラーリストのほか、着付けと茶道は師範の免許まで取りました。
-すごい! その努力が実ってANTIに入社しましたね。どんなことを学ばれましたか?
有能な先輩方が多く、その方々からたくさんのことを教わりました。なかには職人気質の方もいらして、言葉で教えるというよりも、ハートで伝えてくれる。あるとき、お酒を一緒に飲んでいて、「いいか、パーマはゴルフだから」っていうんです。「ドライバーでボールを打つだろう? ワンバン、ツーバン、スリーバン。これ、パーマだから」って。もう、ちんぷんかんぷんなんですよ。今思えば、カールの話だと思うんでけどね。ボールもどんどんバウンドの大きさが小さくなるじゃないですか。それと同じで、カールも下に行くに従ってカールを小さくしていくという話だったのかなと。答えをまだ探していますね。
-技術的な面ではどんなことを学べましたか?
ロッドの巻き方やはさみの入れ方まで1つ1つに意味があること、そこにこだわる大切さを学びました。感覚ではなく理論で切る方法というか。僕が今、後輩たちに教えるときにも「こう切ればかわいくない?」ではなくて、「この髪のクセだと、この角度で切ると髪が収まるよね」とか、具体的かつ理論的に話すようにしています。
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