茨城から上京し、表参道のヘアサロンでたちまち売れっ子となって、多くの女性から支持を集めてきたカワイミオさん。お客さまに寄り添った施術を徹底し、次々にチャレンジして新しい美容師のカタチを示してきました。そんな彼女が2021年7月についに独立。会員限定で週4日午前中のみという営業スタイルを経て、現在は週休０日午前中のみ営業という新しい働き方をしているのだとか。独立後にどんな想いで事業を展開し、またどうして今の働き方をしているのか聞きました。

やりたいことを自由にやり尽くすために独立

ー前職のサロンでも輝いていたカワイさん。どうして独立されたんですか？

カワイ：自由に際限なくやりたいことをやり尽くせる環境をつくるには、自分でやるしかないと思い昨年独立しました。

どんな人も持つ、体の粘膜色から着想を得てサロンのテーマカラーはピンクに。なので、店内も優しいピンクベージュで包み込むようにしています。ご覧いただいた通り、もう壁一面、ピンクを塗りまくりですね（笑）。

独立前から、お客さまと1対1のサロンワークを通じて、外見的な変化だけではなく、お客さまのQOL（生活の質）と自己肯定感が向上するように導きたいと思ってやってきました。独立したことで、より一層、お客さまのために特別な空間をつくり、お互いをさらけ出せるようになったと感じています。施術だけでなく、お客さまが人に言えないような悩みや気持ちを受けとめるなど、より密にコミュニケーションを取れるようになりました。

ー働き方もガラリと変わりましたね。

カワイ：独立前は独立準備とサロンワークで忙しく、休日なしで毎日深夜まで働いていました。独立後もお得な前売り券を販売していたこともあり、朝10時から夜10時までサロンワークをして、サロンに閉じこもった状態で長時間労働をしていたんですよね。それがよくなかったのか、ちょっと呼吸が浅くなってしまうことが出てきまして…。混雑した地下鉄など狭くて外が見えない空間に耐えられなくなりました。正直、心労もありましたし、働きすぎだったのだと思います。心身の疲労が重なり、辛くてSNSが開けなくなったことも…。今でも当時を思い出すと涙が出てしまいます。

これはもう根本的な改善が必要だと思い、営業を週4日午前中だけに絞りました。「完全会員制で年間20万円定額、週4日午前中のみ」の営業スタイルは、お客さまに協力していただいて、なんとか実現した苦肉の策だったんです。少しペースを落として、自分を万全な状態に戻して、お客さまと健全に向き合うための選択でした。肩と腰の負担を考慮し、美容師を続けていくための選択でもありました。正直、採算はギリギリです。

＞他人の人生を好転させるために、まず自分の人生を好転させたい