合格点狙いのハンパな美容師を辞めて、やりたいことだけやると決めた -MR.BROTHERS CUT CLUB代表、西森友弥の美容人生【前編】

本物のバーバースタイルを目の当たりにして、電撃が走った

 

 

メンズカットは独学で学びました。当時、僕らみたいなスタイルをつくる人が身近にいなかったんですよ。主に海外の動画を見て勉強しました。その頃には好きなモノでつながっているコミュニティができていたので、友達で技術を試して、試行錯誤をして。手探りの部分もありましたけど、どんどんスタイルをつくって、SNSでお客さんを集めていました。当時はInstagramではなくFacebookでスタイルを紹介していましたね。

 

まだ雑誌の影響力もあったから、雑誌経由できてくれるお客さんもたくさんいました。フェミ男全盛期だったので、僕らがつくるようなヘアが尖って見えたんだと思います。 バーバーカルチャーが好きな“野郎たち”が共感してくれました。

 

 

ちょうどそのころ、カリフォルニアの有名なバーバーで働く人が、ジャパンツアーをしていたんです。日本の各地でお客さんの髪を切るゲストワークだったんですけど。本場LAの技術を見れますっていう触れ込みに惹かれて見に行きました。YouTubeで見たことがある人で、気になっていたんですよ。で、実際に見たときはマジで電撃が走りました。もう、むちゃくちゃカッコ良くて。

 

 

そのとき、本気で技術を学ぼうとしている僕の姿を見て、旭川でBarbershop Apacheのオーナーをしている川上さんが声をかけてくれました。「君は何をしているの?」と。そこで仕事を辞めて、メンズを極めたいという話をしたら、僕のことを可愛がってくださるようになりまして。それから、自分のやりたいことだけ突き詰める覚悟をして、メンズに振り切った感じですね。川上さんとは今もつながっていて、一緒にポマードなどのプロダクトをつくったりしています。川上さんは、ずっとバーバーをやっている人で、その魅力を発信できる人をずっと探していたんだそうです。運命の出会いでしたね。

 

>後編へ続く

 

プロフィール
西森 友弥
MR.BROTHERS CUT CLUB 代表

三重県出身。16歳からヘアサロンに勤務。住田美容専門学校卒業後、都内のヘアサロンをへて15年2月、東京・原宿に「MR.BROTHERS CUT CLUB」を開業。翌年には2号店となる中目黒店もオープン。17年には3号店、大阪店をオープン。オーセンティックなバーバーカルチャーを愛し、上質なメンズカット技術でつくるスタイルは、国内はもちろん海外からもリスペクトされている。
http://mr-brothers-cutclub.com

 

(取材/外山 武史・撮影/菊池 麻美)

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