MINX池戸さんのアシスタント・白渡千尋は固い頭をほぐして、柔軟に仕事をすることを覚えた人−トップランナーの「神の右腕」Vol.4−
アシスタントだからこそ接客が大事
―今は池戸さんのメインアシスタントですが、池戸さんからよく言われることってありますか?
「もっとお客さまの目線に立って!」と言われます。
池戸はお客さまへの対応力がすごいんです。
同じ施術でも、年代によって言葉を使い分けてるし、たとえば“エイジング”という言葉1つでも人やシチュエーションによって使い所やテンションが違うんですよね。
―やっぱり見ていて勉強になる。
なりますし、自分も接客をもっと頑張ろうって。
特に池戸のお客さまは年齢層が幅広く、正直、お客さまからすると私の年代は娘・孫世代の方も多い。
年齢が若いのはしょうがないので、「うちの子ども・孫よりしっかりしてるね」と言われる言葉遣いや立ち振る舞いをすることを心がけています。
池戸は本当に忙しいので、サロンワーク中バタバタすることも。でも忙しいときほど、忙しく見せないように、お客さまに集中していますよ、という接客を意識的にしています。
何度もいらしてくださる方は、前回の施術内容のことや、お話したことを思い出すために、ご来店前にカルテを見返します。「前回お話ししていたあのこと、どうなりましたか?」と伺って、会話を盛り上げるのも自分の仕事のひとつだと思っています。
―池戸さんってどんな人ですか?
私も最初池戸のアシスタントになるって決まったとき、うまく話せるのかな…と緊張していたのですが、意外と話しやすかったです(笑)。
メイクのときも任せてくれるし、提案も聞いてくれる。たまにガツンと言われることもありますが、でも言われて間違いのないことなので、学べることが本当に多いです。
―どんなことでガツンと言われるんですか?
メインアシスタントってスタイリストとアシスタントとの中間なので、池戸に指示されたことをちゃんと伝えなくちゃいけないんです。
それが伝わっていなかったときは、「スタッフともサロンワーク中のコミュニケーションをしっかりとってくれ」と言われます。でもすごく当たり前のことだし、もっとしっかりしなくちゃ!と自分の気持ちをキュッと引き締めてもらえてありがたいです。
―失敗したときのリカバリー方法はありますか?
撮影現場で大事な道具忘れちゃったときに、「あ〜やっちゃった」って顔をしていたら、池戸から「俺がその顔したいよ」って言われて。
起こってしまったことはしょうがないので、失敗したり、何か忘れ物しちゃったりしても、「池戸さんだからさすが、キマってますね!」と現場のムードを高めます(笑)。
その後ちゃんと怒られて、気持ちを切り替えて、「今度は準備ちゃんと確認しよう」ってまた気持ちを引き締めています。