美容師人生ラスト1年を迎えて。LIMカンタロウさんの考える、美容師のセミリタイアとは

全力で美容師をやり、将来を見据えて働いたからこその自由

 

 

LIMを辞めた後は、海外で暮らします。中国やシンガポールのLIMには出資をしているのでそちらには携わりつつ、たまに帰国して、タイミングが合う人たちの髪を切ってという気軽な感じでやっていきたいなと。第一線からは退くことになるので、いずれ忘れられるだろうという覚悟はしています。だけどSNSなどを通じて、こういう生き方をしている人がいるんだなって何か感じてくれたらいいですね。美容師を一生懸命にがんばってきたからこそ、こうやって楽しく生きているんだなあと。

 

こういう生き方をしたいと思う若い美容師がいたとしても、当時の僕のように何もかも犠牲にして働け、とは言えないな。時代が違うから。だけど、海外出店とかセミナー等の外部活動とか、他の仕事がいくらあったとしてもベースにしていたのはサロンワーク。鏡の前に座っているお客さまを幸せにするというのが原点です。そのためには、勉強しないといけないし、練習もしないといけない。これは時代が変わっても同じなんじゃないかな。

 

 

コロナでより一層実感したのは、「アリとキリギリス」じゃないけど、コツコツ生きることは大切ということ。稼いだお金を派手に使うのもいいけど、計画的にお金を使うことも重要だよ、とは伝えたい。若手の頃はどうしても、目の前の仕事に日々を忙殺されがちだけど、30歳になるくらいには、将来を見据えた働き方を一度考えてみてもいいんじゃないかなと思いますね。

 

プロフィール
LIM
統括ディレクター/カンタロウ

福岡県北九州市出身。高校を卒業後、通信課程で美容免許を取得。新大阪のサロン1店舗を経て、1996年に有限会社LESS IS MORE (LIM) に入社。LIMディレクターに就任後、東京進出、シンガポール、ロンドン、香港にLIMを進出させる。現在は各都市を飛び回りながらLIM全体のプロデュースを行っている。
https://www.instagram.com/kantaro0427/

 

(取材・文/QJナビDAILY編集部 撮影/巻嶋翔)

 

 

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