“また会いたい”と思われるブライダルヘアメイクアーティストの流儀
一番大切なのは、花嫁の心に寄り添うこと
Q.ブライダルヘアメイクのやりがいをどんな場面で感じていますか?
やっぱり人生で本当に特別な日に、主役のお二人に喜んでもらえるところですね。ときには、「前日に喧嘩しちゃいました…」っていうカップルもいるんですよ。そんなときは控室で不安な気持ちを聞きながら丁寧にメイクしています。花嫁さんは緊張もしていますしね。
じっと耳を傾けるだけではなく、自分の体験を話すこともあります。だんだんと気持ちが高揚してくると、それがお顔に出てくるので、ヘアメイクだけではなく、心に寄り添うこともとても大切なだと思っています。
挙式がはじまってからも、新郎新婦を見守っています。幸せな瞬間をご一緒させていただき、挙式が終わったあとのお直しをすぐできるようにしています。この仕事は技術ももちろん大切ですが、二人のためにできることをして差し上げたいというホスピタリティが求められると思います。そしてその思いが自然に体を動かせてくれます。
あとは、新郎新婦とそのご家族はもちろん、会場のスタッフとのコミュニケーションも欠かせないですね。心のこもったコミュニケーションは、必ず周囲に伝わります。スタッフのみなさんと一緒に、一生に一度の晴れ舞台をつくっている意識が大事だと思います。
まずはブライダル業界について知ることが上達の近道
Q.美容師がブライダルヘアメイクの仕事を目指すにはどうしたらいいですか?
個人的には、ブライダル業界のことをよく知ってからのほうがいいと思いますね。ホテルなのか屋外なのか、国内だけじゃなくて海外で挙式することもあります。それぞれの場面でヘアメイクの動き方が変わるんですよね。初めてだとわからないことが多いと思います。また、ドレスの着せ方がわからない美容師さんも多いのではないでしょうか。フォローしてくれる人がいればいいですが、ブライダルヘアメイクの世界では着せられるのが基本かと思います。
ですから、できれば一度、ブライダルヘアメイクに強い事務所に所属して学ぶことを勧めたいです。ブライダル業界未経験でも入れる事務所やサロンもありますので、そこでブライダルの内容を勉強していただければ、自信にもなると思います。事務所で経験を積んだあと、さらに視野を広げるために新たな環境に行くのもいいですね。一口にブライダルといっても、毎回異なりますので学ぶことは沢山ありますし新たな発見もあると思います。
>目の前のことを一生懸命させていただいて、少しずつご依頼が増えてきました。