会話が苦手な美容師必見! 有名美容師に聞く、口下手改善&口下手を活かした接客マニュアル
お客さまとの会話で沈黙してしまっていた若いころ。自分の好きや強みを見つけることと、お客さまの想いを最後まで聞くことが会話の糸口に─hair works credo 野口高宏さん
hair works credo
オーナー/野口高宏(のぐち たかひろ)
1981年生まれ。福島県出身。山野美容専門学校卒業。お客さま一人ひとりの髪質やくせを活かした、ライフスタイルに寄り添った提案を得意とする。現在は二子玉川で「hair works credo」を経営。「会話なしメニュー」を打ち出していることがTwitterで話題になり大きな評判を呼ぶ。
——自分は会話が苦手だなと感じたエピソードを教えてください。
アシスタント時代は、知識不足でお客さまからの質問に答えられず沈黙してしまったり、わからない話題を振られたとき反応できなかったりと、会話が続かないことがありました。ミーティングでも自分の番が回ってくると思うとドキドキしてしまって、上手く意見が言えなくなることもありました。「何か言わなければ! 答えなければ!」と焦ってしまい、でもそれを隠したくて、いつも心の中で恥ずかしさを感じていました。
——どのように「接客」や「会話」に対する苦手意識を克服されたのでしょうか…?
わからないことは先輩に聞いたり、他のスタッフより勉強して技術や知識を身につけたり、自分への自信につながること積極的に実行しました。また、自分の好きなことや強みを見つけて、それを伸ばすための練習をしていました。自分の店のメニューの中で好きな施術や自信を持って伝えられるものを見つけると会話の糸口になるんです。
接客では、最後まで相手の想いを聞くようにしました。過去の施術で良かったことや、嫌だったことをなるべくお客さまから聞き出しつつ、丁寧な接客を心がけ、必ずノートにメモをして忘れないように意識していましたね。
——口下手で悩む美容師さんへアドバイスを一言!
もし自分が口下手だと自覚できているのであれば、克服したほうが美容師としての幅が広がると思います。そして気づいたときから頑張ればいいと思います。そのためには、周りの人とたくさん会話をして、話が弾む感覚を覚えて、進んで接客してみるしかありません! キャリアを積んでわかったことですが、実は、お客さまはそれほど接客中の会話を求めてはいないんです。美容師に求められることは、世間話ではなく、お客さまの要望や理想をしっかり聞いて理解できる力なのだと思います。でも、若いころに接客中の会話を上達させるために試行錯誤した時間が、今の自分に繋がっているなと感じることも多々あります。なので、みなさんにもトライアンドエラーはし続けてみてほしいです。
<まとめ>
美容師にとって会話が苦手なことは致命的な弱点だと思われがちです。しかし、みなさんの話を聞いてみると、人と積極的に関わったり、会話の糸口になることを探したり、自信を持てるように技術を磨いたり、会話が苦手という意識があったからこそ得られたものがたくさんあることがわかりました。みなさんも「お客さまを笑顔にすること」を目指して、今回の記事を参考に、自分なりのやり方を見つけてみてくださいね。
(取材・文/QJナビDAILY編集部)
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