日本人は世界でクリエイティブな活躍ができる! 〜TONI&GUY LONDON KIKOさんのロンドンでの挑戦~

周囲の雰囲気に気後れし、授業についていけなくて悩む

 

 

ヴィダルサスーン・アカデミーの特徴は、ウィッグではなく、モデルを使って実技を学べるところにあります。髪質、顔の形、目や鼻の位置、骨の形などを分析し、コミュニケーションをとりながら、その人にあったスタイルをつくりあげていくのがサスーンの強みです。でも私は、技術も英語力も中途半端で、正直、最初の1ヶ月は、授業にまったくついていけなくて、このままでいいのかと不安になりました。

 

アカデミーでの授業風景

 

アカデミーでは日本人は私一人。最初は遠慮がちに、小さくなっていました。他の生徒はみんな自己主張が強く、個性的な人ばかり。私はモデルさんに「コーヒー飲む?」などと気を遣っていましたが、他の生徒たちは、技術を磨くことに徹していて、モデルさんには気を使うそぶりもなく、日本とはあまりにも違う環境に、少し気後れしてしまいました。

 

授業で理解できない言葉や、わからないことがあっても、先生の話を遮るのが怖くて、「わからない」とはっきり言えないこともありました。でも、そうして引いてばかりいると、周囲から、甘く見られてしまいます。

 

「学ぶ」という目的を第一に考えて

 

アカデミーの受講生たちと

 

それで、モデルさんや他の生徒たちに気を使うことなく、もっと自己主張を強めていくべきかどうか、先生に相談したら、「周囲への気配りをするという細かい日本人のいいところを失ってはいけない。バランスが大切。そこに必要な要素を、つけ加えていけばいいのでは」とアドバイスしてくださりました。

 

その言葉を受けて、自分自身を客観的に捉えることができるようになりました。「私はここに学びに来たのだ」という目的を見つめ直し、自分の持っている「気遣いの心」は大切にするべきだけれど、「シャイになっていては、何も得られない」と気づきました。

 

それからは周囲との違いに臆することなく、授業中でも、わからないことはわからないと言い、自分の意見を積極的に周囲に伝えるようにしました。そうして自分を表現するようになると、周囲とぶつかることもありましたが、「本気で学びたい」という熱意が相手にも伝わったのか、理解しあえる仲間ができました。

 

はじめは、自分を出すことが怖かったけれど、思い切って乗り越えてみると、学ぶことがたくさんありました。本気の思いは必ずまわりに伝わり、いい方向に向かうのだと実感しています。

 

>何に対しても「なぜ?」と疑問を持つ大切さ

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング