日本人は世界でクリエイティブな活躍ができる! 〜TONI&GUY LONDON KIKOさんのロンドンでの挑戦~
KIKOさんは、日本で美容専門学校に入学したあと、世界を舞台に活躍することを夢見てロンドンに渡り、ヴィダルサスーン・アカデミーに入学。その後、TONI&GUY LONDONに入りエデュケーションに携わるまでに。また、アートチームに所属し、ロンドンファッションウィークのバックステージをつとめたり、元ヴィダルサスーンのトップディレクターとのヘアショーを開催するなど、日本人でありながら、世界の舞台でクリエイティブな活躍をしています。「怖いと感じることほど、一歩踏み出して乗り越えれば、より新しく広い世界が拓ける」とKIKOさん。美容の本場ロンドンでどのように技術やマインドを磨き、若くして世界の美容シーンでも認められる存在となったのか。二部にわたって教えていただきました。
第一部
海外で学ぶなら一人で飛び込んだ方がいいヴィダルサスーン・アカデミーで学ぶ夢を叶えて
恵まれた環境がコンプレックスに
私の一家は、代々美容師です。曾祖母、祖母、両親も美容師で、兄と私は4代目。祖母は84歳になる今でも、現役でサロンに立っています。
幼い頃、私にとって美容師は、雲の上の職業。家族を見て、その仕事の厳しさを感じていたので、軽い気持ちでなれるものではないと思っていました。だから美容師になろうと決めるまで、ずいぶん迷いましたね。
美容師を目指して専門学校に行き、そして、ヴィダルサスーン・アカデミーに行きたいと思ったとき、家族からは「こんなに恵まれた環境があり、日本にはこんなに素晴らしい技術があるのになぜ、わざわざ海外に行くのか」と反対されました。でも、恵まれているからこそ、外の世界に出て視野を広げたい。私のことを誰も知らない場所で、挑戦してみたい、と思ったのです。
「ヴィダルサスーン・アカデミー」を目指して2年間猛勉強!
父の友人のイギリス人フォトグラファーJOHU RAWSONに、「世界で活躍する一流美容師になりたいのだけれどどう教育を受けたらいいのか。」と相談してみると、「日本人は団体で行動することが多いけれど、個人で行動することも大事。一人で海外に飛び出してみると、いろいろなことが見えてくると思うよ」とアドバイスしてくださいました。
それで思い切ってヴィダルサスーンの本社に連絡し、スカイプを使って面接を受けました。「あなたはなぜ美容師になりたいの? なぜアカデミーに入りたいの?」とたずねられましたが、そのときは、「世界で活躍できる日本人美容師になりたい。サスーンの型を身につけたい。」と答えました。とにかく、サスーンのことで、頭がいっぱいでしたね。
高校卒業後、留学した経験があったので、英語力は大丈夫かと思ったのですが、アカデミーから、「そのレベルでは授業についていけない」と言われてしまいました。それから英語を猛勉強。英語のレベルがアップした1年後、やっと先方から入学許可をもらうことができました。