表参道の洗練サロン『KATETAYLOR』代表・山庄司祐希が登場。20代前半で渡仏、その後は南の島へ!? ユニークな経歴を経てメンズスタイルに振り切った軌跡
今年5月、表参道駅から徒歩約4分の好立地に拡張移転した『KATETAYLOR(ケイトテイラー)。店内はラグジュアリーなシャンプー台がずらりと並べられ、都会的でミニマムなおしゃれ空間が広がっています。そこで代表を務めているのが、ファッション感度の高いメンズヘアで注目される山庄司祐希(やましょうじゆうき)さん、32歳。フェードスタイルから無造作パーマのニュアンス系スタイルまでメンズ全般を網羅し、Instagramではとくに20代〜30代男性の間で絶大な人気を誇っています。そんな山庄司さんですが、スタイリストデビュー後は売上が伸び悩んだ時期が長かったそう。苦しい時代をどのように乗り越えて現在のブランディングに至ったのか、その道のりについてインタビューしました。
やりたかったことを思いきりやった20代前半
――山庄司さんは新卒で代官山のサロンに入社され、2年後に退社してからは渡仏されたそうですね。もともと海外志向が強かったとか?
当時はそうでした。学生時代もニューヨークに行ったりしていて、海外で働きたいなと思っていたんです。そのくすぶった思いがずっと心にあったので、ワーキングホリデーで思い切ってパリに行こうと。それでサロンを退社し、2日後に渡仏しました。ところが実際に現地のサロンを見たら、想像していた働き方と全く違ったんです。僕はバリバリ働きたかったんですが、パリはカラーだけで2〜3万という高単価で、すごくゆったりと働くスタイルだったんですね。ストイックな環境を求めていた僕には、ちょっと違うな…と思って、やっぱり日本に戻って美容師をやろうと決めて、1ヵ月で帰国しました。でも、そのあとは与論島に行ったんです。
――え、南の島の与論島ですか?
はい(笑)。どうせなら、このタイミングで行きたかった離島に行こうと思い立ちまして。本当は旅行で行こうと思っていたんですけど、パリでお金を使い果たしてしまったので、東京からは片道の飛行機代しかなかったんですよ。どうしようかなと思っていたところ、リゾートバイトを3ヵ月やれば帰りの飛行機代を出してもらえるというプランを見つけて、住み込みで働くことにしました(笑)。そしたら楽しすぎて、さらに3ヵ月伸ばしてしまい、半年後に東京に戻ったんです。そこから就活をして、KATETAYLORを受けました。
――いきなり与論島が出てきたので驚きましたが(笑)、面白い経験をされましたね。東京に戻ってKATETAYLORを受けて、すぐに採用されたんですか?
それが、ちょうど人を採用したばかりのタイミングだったので、半年待ってほしいと言われたんですね。でも僕はKATETAYLORのスタイルが好きでしたし、木下(KATETAYLOR代表)のもとで働きたいという思いがあったので、「待ちます!」と即答しました。そこからの半年は土日だけサロンで研修させてもらいながら、平日はラーメン屋でバイトをして。リゾートバイトの半年間を合わせて、なかなか濃い1年でしたね(笑)。そうして23歳のときにKATETAYLORに入社し、2年後にスタイリストデビューしました。