【唐澤憲司×小山圭介×塩澤宏】美容業界歴16年。修羅場を乗り越えて見えてきた、時代にフィットした柔軟対応術とバランス経営

 

「長く美容師を続けるには、芯があっても柔軟性がないときつい時代になった」(塩澤)

 

——お三方は美容師から経営者というキャリアを積まれていますが、美容師さんが年齢を重ねながら幸せに仕事を続けていくためのポイントは、何だと思いますか?

 

塩澤:一番は、「その人がどうしたいか」ですよね。

 

 

唐澤:好きで美容師をやっているなら、50歳、60歳でも続けているのはかっこいい なと思うんです。でも、美容師だけをしていて、いつの間にか 40歳を過ぎて売上げや経営がきつくなって落ちていく人もたくさん見てきました。

 

塩澤:時代の流れでメディアが雑誌から web に変わって、昔よりも美容師の売れるスピードが圧倒的に早いじゃないですか。20 代前半で売上何百万円あげている人もいますよね。そうなると、美容師を⻑く続けていくためにはブレない自分軸の芯が必要だし、反対に柔軟性も大切。プライドを持つ事は必要だけど捨てるでは無く一旦、他のやり方を受け入れる精神が無いと、厳しい時代かなと思いますね。

 

小山&唐澤:同感。

 

塩澤:美容師の志として「お客さまを幸せにしたい」というのは誰しもが思う事ですが、それを実現させるための戦略や戦術はいくつもあると思うんですね。僕の場合はスタッフ教育をして、そのスタッフがお客さまを幸せにしてくれることが幸せなんです。今は0では無いですが僕が直接お客さまを施術して幸せにしたいよりスタッフの成長が楽しみです。

 

唐澤:僕は今年の 12 月末で、美容室は後輩に任せてハサミを置きます。去年までは 40 歳まで続けようと思っていたんですけど、売上が落ちてから退くより、いい感じのタイミングで辞めたいなと今年の頭に思って。実は 20代前半に思い描いていた夢がすべて叶っちゃったので、その時点で美容師に未練はほぼなくて。好きだから続けてきましたけど、経営がそれ以上に好きなので、いろんなビジネスをしていきたいな と。

 

塩澤:たくさんいる美容師さんの中で経営に挑戦できる人とできない人が存在します。それには色々な問題や悩みもあった上で、僕らはできた側です。店舗を作ると小さなお店でも 600〜1000 万はかかりますし、そこで何か事件が起きたらすぐに潰さないといけないというリスクもあったりするわけで。でも自分はそれでも経営を選択しているわけだから、僕はとりあえず自分自身のパートをしっかりやっていきたいです。美容軸を1軸として、3軸くらいのビジョンは見てます。どれかがダメになったときにスタッフもお客さまも僕も助けられるような。そんな仕組みを作っていきたいなと思っています。

 

>「僕ら世代は一歩ずつ階段を上がってきたからメンタルは強いですよ」(唐澤)

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング