ただの先輩・後輩の関係じゃない。LIMを離れても刺激を与え続ける二人。 「あの人に会いたい」美容師×美容師の化学反応 第10回 フリーランス(元CODE+LIM店長)嶋津一馬さん×CODE+LIMワタローさん
「店長経験を積んで独立するという王道のやり方は違うな、と思った」(嶋津)
ワタロー:ところで、嶋津さんがLIMをやめてやりたかったことって何だったんですか?
嶋津:アシスタント時代から、スタイリストになって何年かしたら海外に行きたいとか、やりたいことがいっぱいあったんよ。本当はチャレンジしたいことがあるのに、最後の1年、2年はなかなか動けなかった。
多分、5年間店長をしたら、次は自分のサロンを持つっていう流れが王道だけど、本当にそれでいいのかなと考えてた。それにお店出したら、余計に動けなくなるだろうし。で、独自の道を行きたいなって思ったわけ。
ワタロー:それでフリーランスに。
嶋津:そもそも10年以上前から美容室が多すぎるって思っていた。なんでみんなこんなに店を出したいのかなと。理由は人それぞれだと思うけど、大きく2パターンあると思っていて。まず1つは収入面かな。雇われている立場と経営者とでは全然違うから。もう1つは、理想の空間や場所をつくりたい、追求したいという考え。その2つを叶えるための答えが、本当に経営者になることなのかな、と。僕はその流れを変えたいと思った。
自分の世界観や自分の好きな空間をつくるんじゃなくて、「表現」する活動をしたほうが自分は満足できる。だから、その表現をどんどん発信していこうと思った。その活動をするのには、まずフリーランスになることが一番の近道だなと。ただ、その辺の面貸しでやるんじゃなくて、とにかく動きまくろうと思った。他にもいくつか構想はあるんだけど、今年はひたすら走り回る1年にしたい。
「旅をするようにいろんな場所でサロンワークするのもいいかな」(嶋津)
ワタロー:それであちこちに行っているんですね。
嶋津:旅をするように、いろんな場所をめぐりながら、サロンワークしていくっていうかたち、そういう働き方っていうのも、1つのビジネスモデルになったらいいかなと思って。あとはコンテンポラリーダンスを、ヘアとリンクさせたい。どこでするかわからないけれど、パフォーマンスイベントもしたいと思ってる。
ワタロー:あのダンスは美容師とは思えなかった。めっちゃカッコよかったです。
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嶋津:知らない人が見たら、「アイツ、おかしなったんかな」って思われるかもしれないけれど(笑)。実際、「美容師やめてダンサーになったんですか?」って聞かれたこともあるし。
ただ、今の活動とダンスをつなげたいのは事実で、そのために何ができるのか考えているところ。あくまでサロンワークをベースにしたいっていうのは前提としてあるんだけれど、ダンスや映像などを、リアルなサロンワークにつなげていきたい。
ワタロー:そんなことを考えていたんですね。知らなかった。実際に動き出してカタチになるところも多いんでしょうけれど。
嶋津:そうそう。ようやく自分の活動や考えを言葉に出しやすくなってきた段階かな。
>「正直、嶋津さんの後輩という立場が居心地よかった」(ワタロー)