ハサミを置いて、ヘアケア知識を武器にする! ある男性美容師の選択

トリートメントはツヤだけじゃない。強みは多彩な質感表現

 


-新規指名のお客さまも増えているとのことですが、丸山さんのトリートメントの魅力や他店との違いはどのように発信しているのですか?

 

発信で大切にしているのは、ビジュアルです。女性はやはり見た目の印象に一番反応すると思うので、インスタグラムなどで発信するビジュアルには特にこだわっています。圧倒的なツヤ髪であることはもちろん、質感の違いも感じてもらえるように写真の撮り方もかなり研究しました。

 

-質感の違い、ですか?

 

はい。ただツヤが出るだけでなく、なりたい髪質に近づけるトリートメントだというのが、重要な訴求ポイントです。トリートメントも、カットやヘアカラーと同じなんですよ。なりたい髪質に近づいて、はじめて「あ、よくなったな」と感じていただけるんです。でも多く場合、トリートメントをすると誰もが同じ質感に仕上がってしまいがち。そこを僕の場合はヘアケアのスペシャリストとして施術のバリエーションを持つことで、お客さまの希望やライフスタイルに合わせた、さまざまな質感表現を可能にしています。その点が、来店いただいた際の差別化につながっていると思います。

 

丸山さんのインスタグラムに掲載されているトリートメント施術を受けたお客さまのビフォア・アフター

 

-丸山さんがケアリストになったことで、サロンにもいい影響があったとか。

 

スタッフみんながヘアケアや毛髪について勉強熱心になったと思います。アシスタントたちのお客さまとの会話も、髪についての話題が増えているのを感じています。実際、サロン全体のトリートメント比率も上がりました。現在は50〜60%程度で、僕が担当しきれないほどのお客さまがトリートメントメニューをオーダーしてくださっています。今後のビジョンとしてサロン全体でのトリートメント比率を65%、店販比率を25%。アベレージで総売上げの25%をトリートメント売上げにする目標を掲げています。

もともとうちのサロンはヘアデザインが強みでしたが、今はそこに加えてヘアケアでも頼れるサロンだというプラスαの強みが構築されつつあります。ケアリストがいることでスタッフ、お客さま両方のトリートメント意識が高まり、集客にもつなげられて、結果サロン全体の売上げをつくることができる。そういった好循環を生み出して僕個人の数字だけでなく、サロン全体の数字に貢献することで、僕がケアリストになった意味が強くなるのかなと思っています。

 

プロフィール
K-two KYOTO
ケアリスト/丸山 洋平(まるやま ようへい)

三重県出身。中部美容専門学校通信課程卒業。6年間スタイリストとして活躍後、2015年にヘアケア専任の「ケアリスト」に転向。なりたい髪質にコントロールする髪質改善トリートメントで、素材美の視点でヘアデザインを追求している。

 

(取材・文/福田 真木子)

 

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