インド人もびっくり!? インドで美容室を経営する日本人美容師TOKUMIさんの挑戦
自分が家族を養っていける技術を身に付けているのか、もう一度試したかった
-なぜ、わざわざインドでサロンを開こうと思ったんですか?
「ハプニングもきっかけの1つですが、インドで起業しようと思った理由はおもに3つあります。1つめは、漠然とだけど美容学校を作って日本の繊細な技術をインド人に伝えたかった。2つめは、インド在住の方たちにヘアカットをさせて頂いたとき、心の底から喜んでいただいた人が想像以上にいた。3つめは、いつもスタッフに『どこに行っても飯が食えるような本物の技術を身に付けなさい』と言っていましたが、自分も自分の技術で最低でも家族を養っていける技術を身に付けているのかもう一度試してみたかった。『仕事のやりがい』を感じられる場所で、人生を賭けてみたくなったんです」
-その後、2014年にデリーで日本人初の美容室をオープン。開業にいたるまで、さぞや大変なことも多かったのでは?
「インド人は約束した時間通りに来ることはまずないし、来ない日もある。道具を修理に出して『次の日曜に取りに来い』と言われて日曜に行くと、『今日は修理士が休みの日だ』と返ってくる。店の契約や営業許可証の申請も、あっちこっちに振り回されて予定通りに進むことはまずない。そんなことの繰り返しです(笑)。でも、インドではこんなことが当たり前。最初はいちいち腹を立てていたけど、これも文化の違いだから受け入れるしかない。
今はなんか起きたら、とりあえずビール飲んでから考えようって切り替えてます(笑)。最初の頃に比べて暮らしの知恵がついてきましたね」
-なかでも一番のハプニングは?
「たくさんありすぎて一番を選べません(笑)。独立前に、パーマ剤やカラー剤やデジパの機械までデリーの空港で没収されて取り返すのにお金をボラれたり、契約はドタキャンされるわで、ハプニングの連続でしたから」