「#ハンサムショート」の生みの親iki代表TENDOさん。変化を恐れず、時代の流れに乗ってハイスピードで突き進む。

 

他サロンと交流することで、スタッフに刺激を与えたい

 

 

以前のインタビューでもお話しましたが、僕は働く先も決めず、家もなく、借金までして大阪から東京に出てきたので、美容師として絶対に売れてやるという思いでここまでやってきました。だから自分のモチベーションを高く保つことは得意なんですが、スタッフとなると自分とは違う人間なのでなかなかそうはいかない。スタッフの教育とモチベーション向上が今最も注力していることです。難しいですが、楽しさも同時に感じています。

 

 

基本的にモチベーションが高い子が多いんですが、やっぱり毎日同じ場所に来て、同じスタッフと顔を合わせて、朝から晩まで営業して練習して帰るってなると、どうしてもマンネリしがち。さらに今はSNSで他のサロンの様子を知ることができるので、僕のサロンに限らず良くも悪くも隣の芝生は青い状態になってしまいやすいと思うんです。実際そのサロンの技術を学びたいという理由で、今はないですが今後スタッフがサロンを辞めてしまうこともあるかもしれない。

 

でもそんな誤解が生まれることは、お互いにメリットはないと感じていて。だったら、他のサロンの技術を生で見れるような機会をつくろうと、他サロンから講師を呼んで月1回勉強会を始めています。BelezaのRYUSEIさんやONYXのKOUSEIさんに来てもらってセミナーをしてもらったり、僕が彼らのサロンに行って講師を務めたり。サロンの垣根を超えて交流することで、他サロンの技術を学びながら、ここで長く働いてもらえたら、と思っています。

 

美容が好きすぎるから、売上は求めたくない

 

 

いますごく考えているのは、美容であまりお金を追い求めるのはやめようということ。美容師の仕事が1番好きで、売上を上げるためにやりたくないことをするのが嫌なんです。美容が好きすぎるから、極端な話、利益を求めなくてもいい状態にしたいんです。だから別事業も最近スタートさせました。

 

ありがたいことではあるのですが、1時間に3〜4枠も予約が埋まっているので、常にバタバタしていてお客さまをお待たせすることもある。それが申し訳ないし、もっと予約枠を減らすことでより特別感のある接客や技術の提供がしたいんです。質を高めていきたいからこそ、売上を求めすぎたくない。でもこうやって言うと、売上が上がらないから他に逃げたんじゃないのって思われそうで悔しいので、集客を頑張ったし、高い水準で売上を上げられるようにしましたけどね(笑)。

 

 

質を高めたいということで言えば、僕だけではなくサロン全体もそう。ikiがオープンして1年半が経ちますが、「値段は高いけれど、あそこに行けば間違いない」って思われるサロンにしていきたいですね。スタッフにもここで働いていることを誇りに思ってもらえるようなブランドサロンへと成長させていきたい。

 

僕らを求めて来てくださるお客さまは、髪のレングスはどうあれ、クールでかっこいいスタイルを貫く人たち。甘めでフェミニンというスタイルがすごく流行ったとしても、これだけはブラしたくないし、ともに育ってきたお客さまたちを捨ててまで、流行りに流されることはしないかな。これからはトレンドを追う側ではなく作る側になって、サロンの知名度を今以上に広めていきたい。そのためにこれからもどんどん攻めて行こうと思っています。

 

<プロフィール>

iki

代表/ TENDO

 

 

 

大阪府出身。大阪美容専門学校卒業後、大阪のヘアサロンでアシスタント経験を積んだのち上京。BELEZAにて圧倒的な努力の末、スタイリストデビュー。ショートカットに注力し「天道ショート」「ハンサムショート」を打ち出す。2018年3月に*L.O.G by U-REALMに移籍。半年の準備期間を経て、表参道に「iki」を立ち上げたのち2年で買収し完全独立。新規の入客毎月200名以上。業界でも異例の85%以上のリピーター率を誇るサロンへ。

 

 

(文/QJナビDAILY編集部 撮影/菊池麻美)

 

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