RITZ 金井豊さんの“一番古い”お客さまーサロンを支えてくれる家族のような存在
通えなくなったら、きてほしい。それぐらい信頼してる存在ー花澤さんから見た金井さん
金井さんのことは、まだ見習いでお掃除やシャンプーをしていたときから知っているので、まるで親のように心配してしまいます。「ちゃんと食べているの?」って。
ただ、家族のような存在ですが、美容師としてはとても信頼しております。金井さんのカットはまるで“彫刻”のよう。一人ひとりの頭の形に合わせて、きれいに形づくり、魔法のようにブラシを扱ってブローをする。ですから、施術中も寝たりせず、どんなふうにしているかずっと観察しています。ときどき話しかけるんだけど集中しているからか、返事がないときも(笑)。そんなところも騒がしくなくて好きです。
私も今は、昔のように毎週通うことはできなくなりましたが、月に2回は伺って整えてもらっています。いずれ行けなくなるときがきたとしても、金井さんにはぜひ自宅に出張していただきたい。家だとパーマはかけられないでしょうけど、カットだけでも任せられる人だから。
僕だけが担当できる家族のような大切な存在ー金井さんからみたお客さま
花澤さんの髪は外国人のようなやわらかい髪質なので、扱うのが本当に難しいんです。パーマの巻き方もですが、カットラインは「ここはつなぐけど、ここはつながない」など、細かいポイントがたくさんある。これを他の人に伝えるのはなかなか難しいし、やっぱり僕じゃないとできないと思います。
お人柄は見ての通りのエレガントな方。若いときからずっと変わりません。僕も30年のうちに人生でいろんなことが起きてきました。その度に予言のように、「これはうまくいく」、「これはうまくいかない」っておっしゃられて、それが見事に当たるんです(笑)。
ときには厳しいこともおっしゃられますが、お店のことをとても考えてくださっている。花澤さんは本当に優しい方で、いつも感謝でいっぱいです。
- プロフィール
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RITZ
オーナー/金井 豊(かない ゆたか)
「スタジオV」勤務を経て、1992年に「RITZ」をオープン。サロンワークとともにヘアメイクアーティストとしてファッション誌、CM、広告等で活躍。現在はセミナーや講演なども行う、美容業界のオピニオンリーダーの一人。
(取材・文/若月美沙 撮影/河合信幸)
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